出産手当金の内容と申請方法

2019年8月17日

出産手当金とは?

就業中で妊娠した女性が産休を取得し、産休中の給料が減額されたり、ゼロになったりした場合、加入している健康保険から『出産手当金』が支給されます。

給料全額ではありませんが、無収入ではなくなり、収入ダウンが一定程度カバーされる制度となっています。

女性社員
出産や育児には何かとお金がかかるから産休中の給料が一定額保障されるのは本当に助かるわね。


出産手当金の対象者は?

会社員や公務員など健康保険に加入している人で、産休中に給料が減額されたり、ゼロになったりした女性が対象になります。

専業主婦や国民健康保険の加入者(自営業者の妻など)は対象外となりますのでご注意ください。

女性社員
勤め先で制度を確認して、確実に申請したいわね。


出産手当金の要点は?

①全国健康保険協会では、標準報酬日額の2/3が基準額となり、産休中の給料がそれより少ない場合はその分を補填して支給されます。

②支給期間は産前42日(出産日含む)から産後56日まで支給されます。多胎妊娠では産前は98日になります。出産が予定より遅れてしまった場合は、遅れた日数が加えられます。

③85日以後での流産・死産でも支給される。

④勤務している会社等を退職した場合⑴退職日の前日まで一年以上加入⑵退職日に出勤していない⑶退職時に出産手当金を受給しているか、その条件を満たしている、の条件を満たすと支給されます。

⑤同じ時期に『傷病手当金』を受給している場合は、出産手当金のみの支給となります。

女性社員
境遇によって受給要件なども変わってくるから制度はしっかり確認しておきたいわね。


出産手当金でもらえる金額は?

産休中に給料が少額でも支給される場合と支給額がゼロの場合がありますので二通りの算出法で説明します。

標準報酬月額24万円・産休日数98日で計算

産休中の給料がゼロの場合

標準報酬月額24万円を月日数30日で割り、一日当たり8,000円になります。

一日当たり8,000円を2/3で割って一日当たりの支給額5,333円を出します。

一日当たりの支給額5,333円に産休日数98日をかけ、522,634円が総支給額になります。

産休中の給料が2000円の場合

標準報酬月額24万円を月日数30日で割り、一日当たり8,000円になります。

一日当たり8,000円を2/3で割って一日当たりの支給額5,333円を出します。

さらに一日当たりの支給額5,333円から産休中の給料2,000円を引き、3,333円が一日当たりの支給額となります。

一日当たりの支給額3,333円に産休日数98日をかけ、326,634円が総支給額になります。

 

ブログ太郎
産休日数に働いている時の2/3の給料が支給されるっていうのはとても大きいね。ぜひ申請しなきゃ。


出産手当金の申請先

勤務先の職場で申請することになります。

一定規模以上の会社にお勤めの場合は経理などに相談するようにしましょう。


出産手当金と併用できる制度は?

①妊婦健診費用助成

定期的に受ける必要のある妊婦健康診査の費用を平均して14回分の費用を助成してもらえる制度です。

妊婦検診費用助成の内容と申請方法

②妊産婦医療費助成制度

妊娠期間中の医療費を助成してもらえる制度です、自己負担分の一部または全額を助成してもらうことができます。

妊産婦医療費助成制度の内容と申請方法

③出産育児一時金

出産にかかった費用を42万円分助成してもらえる仕組みです。

出産育児一時金の内容と申請方法

④出産祝い金

子どもの誕生に際して自治体独自にお祝いのものを受け取る仕組みです。

出産祝い金の内容と申請方法

⑥特定不妊治療費助成金

保険適用されない高額な不妊治療費の助成が受けられる。

特定不妊治療費助成金の内容と申請方法