シェブロン(米国株研究)
企業概要
アメリカ合衆国カリフォルニア州サンラモンに本社を置く石油関連企業である。石油を始めとするエネルギー関連製品を扱う民間企業であり、現在世界の石油関連企業の中でも特に巨大な規模を持つ国際石油資本、いわゆるスーパーメジャーと総称される6社の内の一社である。
第二次世界大戦後から1970年代まで、世界の石油の生産をほぼ独占状態に置いたセブン・シスターズ7社の内の一社である。
石油やガスの探鉱、生産、輸送、精製、販売を垂直統合で一括で行っている。また化学薬品の製造販売、発電事業なども行っており事業規模は多方面である。
シェブロンは世界180ヶ国以上でビジネス展開している多国籍企業である。系列会社を含めて世界84カ国に販売ネットワークを持ち、約24000ヶ所以上の小売所を持っている。アメリカ、アジア、ヨーロッパの13の発電事業者の資産を保有している。
代替エネルギー分野では、燃料電池、太陽光発電、二次電池、バイオ燃料、水素燃料、地熱発電などへの投資を積極的に行っている。
テロ対策特別措置法に基づき日本政府がアメリカ海軍に供給している燃料はシェブロンから購入している。
シェブロンにはかつて、元国務長官のコンドリーザ・ライスが取締役として在職した(1991年 – 2001年)。
米石油大手シェブロンは2019年4月12日、独立系石油・天然ガス会社のアナダルコ・ペトロリアムを330億ドル(約3兆6900億円)で買収すると発表した。石油業界では2015年以来の大型買収となる。
シェブロンが2019年11月1日に発表した第3・四半期決算は、生産増にもかかわらず原油安が重しとなり、大幅な減益となった。
第3・四半期は両社とも国内シェール油田の生産が増加。一方、出資しているカザフスタンの「テンギズ」油田プロジェクトの費用が25%増の452億ドルに膨らむ可能性があり、今後業績の重しになる恐れがあると警告した。
財務内容
時価総額 222,045,121千ドル(11/20)
発行済株式数 1,890,872,188株(11/21)
PER(実績) (連) 15.04倍(15:57)
PBR(実績) (連) 1.45倍(15:57)
EPS(実績) (連) 7.81(2018/12)
BPS(実績) (連) 81.22(2018/12)
決算評価
2018年12月期(連) | 2017年12月期(連) | 2016年12月期(連) | |
決算日 | 2018年12月31日 | 2017年12月31日 | 2016年12月31日 |
売上高 | 166,339,000千 | 141,722,000千 | 114,472,000千 |
営業利益 | 21,323,000千 | 9,528,000千 | -1,959,000千 |
税引前利益 | 20,575,000千 | 9,221,000千 | -2,160,000千 |
当期利益 | 14,824,000千 | 9,195,000千 | -497,000千 |
EPS(一株当たり利益) | 7.81 | 4.88 | -0.27 |
総資産 | 253,863,000千 | 253,806,000千 | 260,078,000千 |
自己資本 | 154,554,000千 | 148,124,000千 | 145,556,000千 |
自己資本比率 | 60.88% | 58.36% | 55.97% |
BPS(一株当たり純資産) | 81.22 | 77.77 | 76.95 |
資本金 | 1,832,000千 | 1,832,000千 | 1,832,000千 |
有利子負債 | 33,606,000千 | 40,199,000千 | 41,449,000千 |
将来予測
原油安や投資コストが積み重なっており、業績は回復基調であるが懸念材料も散見される。
EPSがはっきりと増加している点や、有利子負債の減少など好材料もあり、そことのバランスが評価はわかれるところである。
株価考察
1株あたり117ドルとなっておりここ10年来でも非常に高値となってきている。
この株価で一段高を狙うことは厳しく、現状で投資することはリスクを伴うと言わざるを得ない。
安全域を伴う株価に下がるまで待つのが賢明であろう。