エマソン・エレクトリック Emerson Electric Co. (米国株研究)
企業概要
エマソン・エレクトリック(Emerson Electric Co.)は、米国ミズーリ州セントルイスのファーガソンに本社を置く世界有数の多国籍企業である。
エマソンは、フォーチュン・グローバル500にランキングされる会社であり、産業分野、商業分野、一般顧客向けなどの幅広い市場に対してエンジニアリング・サービスを提供している、米国を代表するコングロマリット(複合企業)の1社である。
電気・電子機器の製造会社を抱える複合企業体である。
60を超える独立した事業部隊が、独自の経営スタイルを保ちながらも、1つのアイデンティティーのもとに終結した集合体企業である。
2015年現在、約115,000人の従業員を有し、世界150カ国において事業を展開をしている。また、一株当たり配当が58年連続で増加し続けている数少ない上場企業のひとつである。
エマソンは米南北戦争の退役軍人であったJohn Wesley Emersonによって1890年に設立されたEmerson Electric Manufacturing を起源とする。Emerson Electric Manufacturingでは、スコットランド生まれのCharles MestonとAlexander Mestonの兄弟が所有していた特許を使用して電気モーターを製造していた。1892年には、電気扇風機を全米で初めて売り出すこととなった。
その後、電気ミシンや電気歯科ドリル、電動工具などの製品へと広げていった。
第二次世界大戦中のエマソンは、スチュアート・サイミントンのリーダーシップのもと、世界最大級の空軍装備品メーカーとなった。1947年から50年にかけて、サイミントンはトルーマン政権下で初代の空軍長官となり、ベルリン封鎖における空輸作戦の実施や空軍士官学校の設立などに尽力した。1953年から1976年に米国ミズーリ州選出の上院議員となった。
1954年にW.R. “Buck” Personsが社長に就任。エマソンはPersonのリーダーシップのもと36社をM&Aし、ビジネス領域を広げていくこととなる。Personsが退任した1973年には、82の製造拠点、31,000人の従業員、そして8億ドルの売上に成長していた。
Charles F. Knight は、1973年から2000年の間CEOを勤め、1974年から2004年の間会長を勤めた。Knightの在籍期間は、厳格なコーポレートプランニングプロセスの策定、新製品や新技術の開発、買収や合弁、そして内部成長に注力をした。
Knightのあとを継ぎ、David N. Farrは2000年からCEOを、2004年から会長となった。
財務内容
株価 74.44(11/27)
時価総額 44,992,102千ドル(11/29)
発行済株式数 609,153,835株(11/29)
PER(実績) (連) 19.75倍(17:15)
PBR(実績) (連) 5.48倍(17:15)
EPS(実績) (連) 3.74(2019/09)
BPS(実績) (連) 13.47(2019/09)
決算評価
2019年9月期(連) | 2018年9月期(連) | 2017年9月期(連) | |
決算日 | 2019年9月30日 | 2018年9月30日 | 2017年9月30日 |
売上高 | 18,372,000千 | 17,408,000千 | 15,264,000千 |
営業利益 | 3,033,000千 | 2,826,000千 | 2,500,000千 |
税引前利益 | 2,859,000千 | 2,667,000千 | 2,335,000千 |
当期利益 | 2,306,000千 | 2,203,000千 | 1,518,000千 |
EPS(一株当たり利益) | 3.74 | 3.48 | 2.35 |
総資産 | 20,497,000千 | 20,390,000千 | 19,589,000千 |
自己資本 | 8,233,000千 | 8,947,000千 | 8,718,000千 |
自己資本比率 | 40.17% | 43.88% | 44.50% |
BPS(一株当たり純資産) | 13.47 | 14.22 | 13.59 |
資本金 | 477,000千 | 477,000千 | 477,000千 |
有利子負債 | 4,792,000千 | 3,825,000千 | 4,064,000千 |
将来予測
事業として原油価格に左右されるので原油価格の動向には常に注視しておく必要がある。
自動制御バブなど収益源となっている製品の需要も重要になっている。
中国との貿易摩擦も注視していく必要がある・
株価考察
2016年から株価は上昇に転じ、倍近く上昇している。
堅調な利益を出し続けているものの、なかなか大幅上昇できていないのが課題である。