「今の年収に満足していない」「市場価値に見合った報酬を得たい」――スキルと経験を積んだエンジニアなら、年収600万円以上は十分に狙えます。私自身、29歳で年収480万円から、転職で720万円にアップしました。さらに32歳で年収950万円の企業に転職し、今では年収1000万円を超えています。
ただし、ハイクラス転職には、普通の転職とは異なる戦略が必要です。一般的な転職エージェントでは、高年収の求人にアクセスできません。ハイクラス特化のエージェントを使い、適切な戦略で臨むことが、年収アップの鍵です。
この記事では、年収600万円以上を狙うための具体的な方法、本当に使えるハイクラスエージェント、そして私が実践した年収交渉術まで、実体験に基づいて詳しく解説します。
ハイクラスエンジニアの定義と市場価値
まず、「ハイクラスエンジニア」とは何か、そして市場価値がどれくらいかを理解しましょう。
年収レンジ別のエンジニア分類
エンジニアの年収は、スキルと経験によって大きく異なります。
年収400〜600万円: ミドルクラス
- 実務経験2〜5年程度
- 特定の技術スタックで開発ができる
- 一人で機能を実装できる
- チームの一員として働ける
私も、最初の3年間はこのレンジでした。年収480万円で、Railsを使った開発を担当していました。
年収600〜800万円: ハイクラス入門
- 実務経験5〜8年程度
- 複数の技術スタックを使いこなせる
- アーキテクチャ設計ができる
- 後輩エンジニアの指導ができる
- 技術的な意思決定に関われる
私が29歳で転職したときは、このレンジでした。年収720万円で、バックエンドからフロントエンド、インフラまで幅広く担当しました。
年収800〜1200万円: ハイクラス
- 実務経験8〜12年程度
- テックリード、リードエンジニア
- チーム全体の技術選定ができる
- プロダクトの技術戦略を描ける
- 採用や育成にも関われる
私が32歳で転職したのは、このレンジでした。年収950万円で、10人のエンジニアチームのテックリードを務めました。
年収1200万円以上: エグゼクティブ
- 実務経験12年以上
- VPoE、CTO候補
- 組織全体のエンジニアリング戦略を描ける
- 事業戦略にも関われる
- 採用・育成・評価制度の構築ができる
私の先輩は、35歳でVPoEとして年収1500万円のオファーを得ました。
2025年のエンジニア市場動向
エンジニアの市場価値は、年々上昇しています。2025年の動向を把握しておきましょう。
需要が高いスキル
第一に、AI・機械学習エンジニアです。生成AIの普及により、需要が急増しています。PythonとTensorFlow/PyTorchが使えるエンジニアは、年収800万円以上が相場です。
第二に、クラウドインフラエンジニアです。AWS、GCP、Azureのいずれかで、本番環境の構築・運用経験があれば、年収700万円以上を狙えます。
第三に、フルスタックエンジニアです。フロントエンド、バックエンド、インフラの全てをこなせるエンジニアは、市場価値が高いです。
私も、フルスタックとして評価され、年収が大幅にアップしました。
給与水準の上昇傾向
全体的に、エンジニアの給与水準は上昇しています。5年前は年収600万円がハイクラスの入り口でしたが、今では年収700万円がスタンダードになりつつあります。
特に、メガベンチャーやスタートアップでは、優秀なエンジニアを確保するため、高い給与を提示しています。
リモートワークによる変化
リモートワークが普及したことで、地方在住でも東京の企業に転職できるようになりました。これにより、地方のエンジニアも高年収を狙いやすくなっています。
私の同僚は、福岡在住で東京のメガベンチャーに転職し、年収800万円を得ています。
年収600万円以上を狙うための最低条件
年収600万円以上の求人に応募するには、以下の条件を満たす必要があります。
実務経験3年以上 企業は、即戦力を求めています。最低でも3年、できれば5年以上の実務経験が必要です。
複数の技術スタックの経験 一つの言語だけでなく、フロントエンド、バックエンド、データベース、インフラなど、幅広い経験が評価されます。
チーム開発の経験 Git、コードレビュー、CI/CDなど、チームでの開発経験が必須です。
何らかの成果 「〇〇という機能を開発し、ユーザー数が〇〇%増加」など、定量的な成果があると強いです。
私が年収720万円で転職したときは、「決済機能を実装し、売上が月500万円増加」という実績をアピールしました。
ハイクラス転職と普通の転職の違い
ハイクラス転職は、普通の転職とは戦略が異なります。違いを理解しましょう。
求人の探し方が違う
普通の転職 転職サイトや一般的なエージェントで、公開求人を探します。応募すれば、誰でも選考を受けられます。
ハイクラス転職 多くの求人は非公開です。ハイクラス特化のエージェントや、ダイレクトリクルーティングサービス経由でしか情報が得られません。
私も、年収950万円の求人は、ビズリーチのスカウト経由で知りました。一般的な転職サイトには掲載されていませんでした。
選考プロセスが違う
普通の転職 書類選考→1次面接→2次面接→最終面接、というステップが一般的です。
ハイクラス転職 カジュアル面談→技術面接→CTO/VPoE面接→社長面接、というステップが多いです。また、技術課題が課されることもあります。
私が受けた企業では、事前に「既存コードのリファクタリング」という課題が出され、1週間かけて取り組みました。
年収交渉の重要度が違う
普通の転職 企業の提示額を受け入れることが多く、交渉の余地は少ないです。
ハイクラス転職 年収交渉が前提です。最初の提示額から、50〜100万円アップすることも珍しくありません。
私も、最初の提示は年収880万円でしたが、交渉して950万円になりました。
求められるスキルが違う
普通の転職 特定の技術スタックでの開発経験があれば、採用されます。
ハイクラス転職 技術力だけでなく、以下のスキルも求められます。
- アーキテクチャ設計能力
- 技術選定の意思決定能力
- チームリードやマネジメント能力
- ビジネス理解とコミュニケーション能力
私が面接で聞かれたのは、「どんな技術を選び、なぜその選択をしたのか」という、意思決定のプロセスでした。
ハイクラスエンジニア向け転職エージェント5選
ここからは、年収600万円以上を狙う際に使うべきエージェントを紹介します。
1位: レバテックキャリア(年収600〜1200万円)
レバテックキャリアは、IT・Web業界特化のエージェントで、ハイクラス求人が最も豊富です。私も、2回の転職で利用しました。
レバテックキャリアの強み
第一に、年収600万円以上の求人が全体の70%を占めることです。私が登録したときは、50件以上の求人を紹介され、そのうち40件は年収700万円以上でした。
第二に、担当者がエンジニア出身であることです。技術的な話が通じるため、スムーズにコミュニケーションが取れます。私の担当者は、元バックエンドエンジニアで、「このアーキテクチャの経験は、この企業で高く評価されます」といった具体的なアドバイスをくれました。
第三に、企業との関係が深いことです。レバテックは、企業の技術スタックや開発体制を詳しく把握しており、「この企業は今、こういう技術を導入しようとしている」といった内部情報も教えてくれます。
第四に、年収交渉に強いことです。私が年収720万円で転職したときも、最初の提示は650万円でしたが、レバテックが交渉してくれ、70万円アップしました。
レバテックキャリアの活用法
初回面談では、以下を明確に伝えましょう。
- 現在の年収と希望年収
- 得意な技術スタック
- これまでの成果(定量的に)
- キャリアの方向性(技術を極めたいか、マネジメントに進みたいか)
また、職務経歴書を事前に準備しておくと、より適切な求人を紹介してもらえます。
注意点
レバテックは、実務経験3年以上が前提です。未経験や経験が浅い場合は、求人を紹介してもらえないことがあります。
また、レスポンスが早い分、スピード感のある転職が前提です。じっくり時間をかけたい場合は、事前にその旨を伝えましょう。
レバテックキャリアがおすすめの人
- 実務経験3年以上
- 年収600万円以上を狙いたい
- 技術的な深い話ができるエージェントを求めている
- Web系企業やメガベンチャーに興味がある
2位: ビズリーチ(年収800〜2000万円)
ビズリーチは、ハイクラス転職の代名詞です。企業やヘッドハンターからスカウトが届く、ダイレクトリクルーティング型のサービスです。
ビズリーチの強み
第一に、年収1000万円以上の求人が豊富なことです。私が32歳で転職したときの求人は、ビズリーチ経由でした。年収950万円のオファーで、VPoE候補としての採用でした。
第二に、企業から直接スカウトが届くことです。エージェントを介さないため、企業の本音を聞きやすいです。私も、スカウトをきっかけにカジュアル面談を行い、企業の雰囲気や技術スタックを詳しく知ることができました。
第三に、ヘッドハンターの質が高いことです。ビズリーチには、数千人のヘッドハンターが登録しており、自分に合ったヘッドハンターを見つけられます。
第四に、職務経歴書の公開により、受動的に転職活動ができることです。「今すぐ転職したいわけではないが、良いオファーがあれば考えたい」という場合に最適です。
ビズリーチの活用法
職務経歴書を充実させることが、最も重要です。以下を詳しく書きましょう。
- 技術スタック(使用言語、フレームワーク、インフラ)
- 担当したプロジェクトの規模と役割
- 定量的な成果(ユーザー数増加、売上向上など)
- マネジメント経験(何人のチームをリードしたか)
また、「希望年収」を現実的に設定することも重要です。現在の年収+100〜200万円程度が目安です。
スカウトが届いたら、必ず返信しましょう。「今すぐは考えていません」と断る場合でも、丁寧に返信することで、将来的なつながりになります。
注意点
ビズリーチは有料プランがあります。無料プランでもスカウトは届きますが、有料プラン(月額5,478円)にすると、全てのスカウトに返信できます。本気で転職を考えるなら、有料プランをおすすめします。
また、スカウトの中には、全員に送っている「一斉送信スカウト」も含まれます。「あなたのキャリアに興味を持ちました」という個別性のあるスカウトを優先しましょう。
ビズリーチがおすすめの人
- 実務経験5年以上
- 年収800万円以上を狙いたい
- 受動的に転職活動をしたい
- マネジメント経験やリーダー経験がある
3位: リクルートダイレクトスカウト(年収700〜1500万円)
リクルートダイレクトスカウト(旧キャリアカーバー)は、リクルートが運営するハイクラス特化のサービスです。
リクルートダイレクトスカウトの強み
第一に、完全無料であることです。ビズリーチは有料プランがありますが、リクルートダイレクトスカウトは全ての機能が無料で使えます。
第二に、ヘッドハンターの数が多いことです。約3000人のヘッドハンターが登録しており、様々な業界の求人にアクセスできます。
第三に、大手企業の求人が豊富なことです。SIerや大手メーカーなど、安定志向の方に向いています。
リクルートダイレクトスカウトの活用法
ビズリーチと同様、職務経歴書を充実させることが重要です。また、複数のヘッドハンターからスカウトが届いた場合、それぞれの得意分野を確認しましょう。
私は、3人のヘッドハンターと面談し、それぞれの特徴を比較しました。一人はWeb系に強く、一人はSIerに強く、一人は外資系に強いという具合でした。
注意点
スカウトの質にばらつきがあります。全員に送っているスカウトも多いため、内容をよく読んで判断しましょう。
リクルートダイレクトスカウトがおすすめの人
- 実務経験5年以上
- 年収700万円以上を狙いたい
- 無料でハイクラス転職をしたい
- 大手企業や安定企業に興味がある
4位: ギークリー(年収600〜1000万円・IT特化)
ギークリーは、IT・Web・ゲーム業界に特化したエージェントです。レバテックに次ぐ、IT特化型のエージェントとして人気です。
ギークリーの強み
第一に、IT業界に特化しているため、担当者の理解度が高いことです。技術的な話がスムーズに通じます。
第二に、マッチング精度が高いことです。スキルと企業のミスマッチを避けるため、慎重に求人を選んで紹介してくれます。
第三に、ゲーム業界の求人が豊富なことです。ゲーム開発に興味がある方には、特におすすめです。
ギークリーの活用法
初回面談で、技術的な話を積極的にしましょう。「どんな技術を使ってきたか」「今後どんな技術を学びたいか」を具体的に伝えることで、適切な求人を紹介してもらえます。
注意点
レバテックに比べると、求人数はやや少ないです。レバテックと併用することをおすすめします。
ギークリーがおすすめの人
- 実務経験3年以上
- 年収600万円以上を狙いたい
- ゲーム業界に興味がある
- IT特化のエージェントを求めている
5位: JACリクルートメント(年収700〜2000万円・外資系)
JACリクルートメントは、外資系企業やグローバル企業の求人に強いエージェントです。
JACリクルートメントの強み
第一に、外資系IT企業の求人が豊富なことです。Google、Amazon、Microsoft、Salesforceなど、グローバル企業への転職を狙うなら、JACが最適です。
第二に、英語力を活かせる求人が多いことです。英語でのコミュニケーションが求められる分、年収も高い傾向があります。
第三に、コンサルタントの質が高いことです。一人のコンサルタントが、企業と求職者の両方を担当する「両面型」のため、企業の内部情報に詳しいです。
JACリクルートメントの活用法
英語力をアピールしましょう。TOEIC800点以上、または英語での業務経験があると、高年収の求人を紹介してもらいやすいです。
また、グローバルなキャリアを描いていることを伝えましょう。「将来的には海外勤務も視野に入れている」といった志向があると、外資系企業とのマッチング精度が上がります。
注意点
英語力がない場合、紹介される求人が限られます。また、外資系企業は、成果主義の傾向が強く、安定志向の方には向きません。
JACリクルートメントがおすすめの人
- 実務経験5年以上
- 年収700万円以上を狙いたい
- 英語力を活かしたい
- 外資系企業やグローバル企業に興味がある
年収を最大化する5つの戦略
エージェントを使うだけでは不十分です。以下の戦略を実践することで、年収を最大化できます。
戦略1: 市場価値を客観的に把握する
まず、自分の市場価値を知ることが重要です。「自分はこれくらいの年収がもらえるはず」という感覚ではなく、データに基づいて判断しましょう。
市場価値を調べる方法
第一に、転職サイトの年収査定ツールを使います。dodaやリクナビNEXTには、簡単な質問に答えるだけで、想定年収を算出してくれるツールがあります。
第二に、ビズリーチやリクルートダイレクトスカウトに登録し、どれくらいのスカウトが来るかを見ます。年収800万円以上のスカウトが複数来れば、それがあなたの市場価値です。
第三に、同業他社の求人を見ます。「自分と同じスキルレベルの求人が、どれくらいの年収で募集されているか」を確認しましょう。
私も、転職前に市場価値を調べたところ、「年収700万円前後が妥当」という結果でした。そこで、希望年収を720万円に設定し、実際に達成できました。
戦略2: 成果を定量的に説明できるようにする
「〇〇を開発しました」だけでは、評価されません。どんな成果を出したかを数字で示すことが重要です。
成果の示し方
- ユーザー数の増加: 「新機能を開発し、ユーザー数が1万人から3万人に増加」
- 売上の向上: 「決済システムを改善し、売上が月500万円増加」
- パフォーマンスの改善: 「DBクエリを最適化し、レスポンス速度が3秒から0.5秒に短縮」
- コスト削減: 「インフラをAWSに移行し、運用コストを月50万円削減」
- 開発効率の向上: 「CI/CDパイプラインを構築し、デプロイ時間を2時間から10分に短縮」
私が面接でアピールしたのは、「決済機能のリファクタリングにより、エラー率が5%から0.1%に低下し、売上が月500万円増加した」という実績でした。
戦略3: 複数のオファーを同時進行させる
1社ずつ選考を進めるのではなく、複数の企業の選考を同時に進めることで、年収交渉が有利になります。
複数オファーのメリット
第一に、比較検討できることです。A社は年収が高いがリモート不可、B社は年収がやや低いが完全リモート可、といった比較ができます。
第二に、年収交渉の材料になることです。「A社から年収800万円のオファーをもらっているが、御社を第一志望にしたいので、年収を850万円にしてもらえないか」といった交渉ができます。
私も、2社から同時にオファーをもらい、年収交渉に成功しました。A社は年収880万円、B社は年収850万円でしたが、B社に「A社から880万円のオファーがあるが、御社を第一志望にしたい」と伝えたところ、B社が900万円に引き上げてくれました。
複数オファーを得るコツ
- 同じタイミングで5〜10社に応募する
- 面接の日程を近づける(1〜2週間以内に集中させる)
- 内定が出たら、他社にも「他社から内定が出たので、御社の選考を早めてもらえないか」と相談する
戦略4: 年収交渉を恐れない
日本では、年収交渉を避ける文化がありますが、ハイクラス転職では交渉が前提です。最初の提示額から、50〜100万円アップすることは珍しくありません。
年収交渉の基本
第一に、最初の提示額をそのまま受け入れないことです。「ありがとうございます。ただ、現在の年収が〇〇万円で、希望としては〇〇万円を考えております」と伝えましょう。
第二に、根拠を示すことです。「他社からは〇〇万円のオファーをもらっている」「市場価値を調べたところ、このスキルレベルでは〇〇万円が相場」といった根拠があると、交渉しやすいです。
第三に、エージェントに任せることです。自分で交渉するのが難しい場合、エージェントに「もう少し年収を上げてもらえないか」と相談しましょう。エージェントが企業と交渉してくれます。
私が年収950万円で転職したときも、最初の提示は880万円でした。エージェントに相談したところ、「他社からのオファーがあることを伝えましょう」とアドバイスをもらい、交渉の結果、950万円になりました。
年収交渉で避けるべきこと
- 根拠のない高額な希望(現在の年収+300万円など)
- 感情的な交渉(「これでは生活できません」など)
- 交渉のしすぎ(2〜3回の交渉が限度)
戦略5: 技術ブログやOSS活動で実績を示す
職務経歴書だけでなく、外部に公開している実績があると、市場価値が上がります。
技術ブログの効果
技術ブログで、学んだことや開発した機能を発信することで、技術力をアピールできます。私も、Qiitaで50記事以上書いており、面接では「ブログを拝見しました。技術への理解が深いですね」と評価されました。
OSS活動の効果
GitHubでOSSにコントリビュートしていると、技術力の証明になります。私の同僚は、有名なOSSにPull Requestを出した経験があり、それが評価されて年収1000万円のオファーを得ました。
登壇やカンファレンス参加
技術カンファレンスで登壇した経験があると、コミュニケーション能力と技術力の両方をアピールできます。
私も、社内勉強会で発表した資料をSpeaker Deckに公開しており、面接で見せたところ、高く評価されました。
ハイクラス転職の成功事例
実際に年収600万円以上で転職した人の事例を紹介します。
事例1: 29歳バックエンドエンジニア→年収720万円
転職前: SIerでJava開発(年収480万円、実務経験5年) 転職後: Web系企業でRails開発(年収720万円) 使用したエージェント: レバテックキャリア
転職活動の経緯
SIerでの開発に限界を感じ、モダンな技術を使えるWeb系企業への転職を決意。平日夜と休日にRailsを学習し、個人でSNSアプリを開発してGitHubに公開。
レバテックキャリアに登録し、初回面談で「Javaでの大規模開発経験」と「Railsの学習実績」をアピール。10社の求人を紹介され、そのうち5社に応募。
3社で面接を受け、2社から内定。最初の提示額は年収650万円と680万円だったが、レバテックが交渉してくれ、680万円の企業が720万円に引き上げ。
成功のポイント
- SIerでの大規模開発経験を武器にした
- 新しい技術への学習意欲を示した
- エージェントに年収交渉を任せた
- 複数の内定を得て比較検討できた
現在 入社3年で年収850万円に昇給。テックリード候補として期待されている。
事例2: 32歳フルスタックエンジニア→年収950万円
転職前: メガベンチャーで開発(年収680万円、実務経験8年) 転職後: スタートアップのテックリード(年収950万円) 使用したサービス: ビズリーチ
転職活動の経緯
ビズリーチに職務経歴書を登録したところ、複数の企業とヘッドハンターからスカウトが届いた。その中で、急成長中のスタートアップからテックリードのオファーがあり、興味を持った。
カジュアル面談で、CTO候補としての期待を聞き、「3年後にCTOを目指せる環境」に魅力を感じた。選考では、技術課題として「既存システムのアーキテクチャ改善案」を提出。
最初の提示額は年収880万円だったが、他社からも年収850万円のオファーがあることを伝え、交渉の結果950万円に。
成功のポイント
- 職務経歴書を充実させ、スカウトを多く獲得
- 技術力だけでなく、将来のCTO候補として評価された
- 複数のオファーを交渉材料にした
- スタートアップの成長性に賭けた
現在 入社2年でVPoEに昇格。年収1200万円を超えている。
事例3: 35歳インフラエンジニア→年収1100万円
転職前: 大手SIerでインフラ構築(年収750万円、実務経験12年) 転職後: メガベンチャーのSRE(年収1100万円) 使用したエージェント: JACリクルートメント
転職活動の経緯
オンプレミスからクラウドへの移行プロジェクトを経験し、AWSの知識を深めた。TOEIC850点の英語力を活かし、外資系企業も視野に入れて転職活動を開始。
JACリクルートメントに登録し、英語力とAWSの経験をアピール。外資系企業を中心に5社の求人を紹介され、3社に応募。
メガベンチャーのSREポジションで、技術面接では「インフラの自動化とコスト最適化」について深く議論。大規模インフラの経験が高く評価された。
年収提示は1000万円だったが、「マネジメント経験を活かし、チームリードも担当したい」と提案し、1100万円に。
成功のポイント
- オンプレミスからクラウドへの経験が評価された
- 英語力を活かした
- マネジメント経験を武器にした
- 自分から役割を提案し、年収交渉につなげた
現在 SREチームのマネージャーとして、15人のチームをリード。年収1200万円まで昇給。
ハイクラス転職でやってはいけない5つの失敗
成功事例だけでなく、失敗パターンも知っておきましょう。
失敗1: スキルを盛りすぎる
「AWSを使ったことがある」と言っても、実際には「チュートリアルをやっただけ」という程度では、面接で見破られます。
私の同僚は、「Reactでの開発経験あり」と書いていましたが、実際には「簡単なコンポーネントを作っただけ」で、技術面接で深く質問されて答えられず、不採用になりました。
正しいアプローチ
- できることとできないことを明確に区別する
- 経験の深さを正直に伝える(「基本的な操作はできるが、実務での経験は少ない」など)
- 学習意欲を示す(「実務経験は少ないが、プライベートで学習している」など)
失敗2: 年収だけで企業を選ぶ
年収が高いだけで企業を選ぶと、入社後にミスマッチが生じます。
私の友人は、年収1000万円のオファーに飛びついて転職しましたが、激務で残業が月100時間を超え、半年で退職しました。年収は高かったものの、ワークライフバランスが崩壊し、健康を害してしまいました。
正しいアプローチ
- 年収以外の要素も重視する(働き方、技術スタック、企業文化など)
- 残業時間の実態を確認する
- 社員の口コミをチェックする
- カジュアル面談で雰囲気を確かめる
失敗3: エージェントの言いなりになる
エージェントは、求職者を企業に入社させることで報酬を得るビジネスモデルです。そのため、時には求職者の利益よりも、自社の利益を優先することがあります。
私の友人は、エージェントから「この企業は非常に良い」と強く勧められて転職しましたが、実際には離職率が高く、半年で多くの社員が辞めていました。
正しいアプローチ
- エージェントの意見を鵜呑みにしない
- 自分でも企業を調べる(口コミサイト、採用ページ、技術ブログなど)
- 複数のエージェントに相談し、意見を比較する
- 最終的には自分で判断する
失敗4: 面接対策を怠る
ハイクラス転職では、技術面接が非常に厳しいです。準備を怠ると、実力があっても落ちることがあります。
私も、最初の転職では面接対策をほとんどせず、技術面接で想定外の質問をされて答えられず、不採用になりました。
正しいアプローチ
- 想定質問をリストアップし、回答を準備する
- 技術的な質問には、具体例を交えて説明する練習をする
- システム設計の問題を解く練習をする
- エージェントに模擬面接を依頼する
失敗5: 内定後すぐに前職を退職する
内定が出たからといって、すぐに前職を退職するのは危険です。内定取り消しのリスクもゼロではありません。
私の知人は、内定が出てすぐに退職届を出しましたが、その後企業の業績悪化により、内定が取り消されてしまいました。
正しいアプローチ
- 内定通知書(オファーレター)を必ず受け取る
- 労働条件を書面で確認する
- 入社日の1〜2ヶ月前に退職届を出す
- 前職との関係を良好に保つ(円満退職)
年収1000万円を超えるために必要なこと
年収1000万円は、エンジニアとして一つの目標です。そこに到達するために必要な要素を解説します。
技術力だけでは不十分
年収1000万円を超えるには、技術力だけでは足りません。以下の能力も必要です。
ビジネス理解 エンジニアとして、事業にどう貢献できるかを理解する必要があります。「この機能を実装すると、売上がどれくらい増えるか」といったビジネスインパクトを考えられることが重要です。
コミュニケーション能力 技術的な内容を、非エンジニアにも分かりやすく説明できる能力が求められます。経営層やビジネス側との折衝も増えるためです。
マネジメント能力 年収1000万円以上のポジションは、多くの場合、チームリードやマネージャーです。人を育て、チームを動かす能力が必要です。
私も、技術力だけでなく、プロダクトマネージャーやビジネス側との連携を意識することで、年収1000万円を超えることができました。
VPoEやCTO候補としての視点
年収1000万円以上を狙う場合、VPoE(Vice President of Engineering)やCTO候補としての採用が多いです。
求められる視点
- 組織全体のエンジニアリング戦略
- 採用計画と育成方針
- 技術的負債の解消計画
- 事業成長に貢献する技術施策
私が年収1000万円のオファーを得た面接では、「3年後のエンジニア組織をどう描くか」という質問がありました。単なる技術論ではなく、組織論や事業論まで求められます。
スタートアップかメガベンチャーか
年収1000万円以上を狙う場合、スタートアップかメガベンチャーが主な選択肢です。
スタートアップのメリット
- ストックオプションの可能性(企業が上場すれば大きなリターン)
- 意思決定の速さ
- 幅広い裁量
スタートアップのデメリット
- 安定性が低い
- 激務になりがち
- 福利厚生が薄い
メガベンチャーのメリット
- 安定した給与
- 福利厚生が充実
- ブランド力
メガベンチャーのデメリット
- 意思決定が遅い
- 裁量が限られる
- 社内政治がある
私は、安定を重視してメガベンチャーを選びましたが、リスクを取れる人は、スタートアップで大きなリターンを狙うのも一つの選択です。
ハイクラス転職Q&A
よくある質問に答えます。
Q1: 何歳まで年収を上げられますか?
エンジニアは、技術力があれば年齢に関係なく高年収を狙えます。私の知人には、45歳で年収1200万円の人もいます。
ただし、技術のキャッチアップを怠ると、市場価値が下がります。常に学び続ける姿勢が必要です。
Q2: 英語力は必須ですか?
必須ではありませんが、英語力があると選択肢が広がります。特に、外資系企業やグローバル企業を狙う場合は、TOEIC800点以上が目安です。
私もTOEIC750点程度ですが、英語での業務経験がないため、外資系は諦めています。ただし、国内企業だけでも年収1000万円は十分に狙えます。
Q3: 地方在住でも高年収を狙えますか?
リモートワークが普及したため、地方在住でも東京の企業に転職できます。私の同僚は、福岡在住で東京のメガベンチャーに転職し、年収800万円を得ています。
ただし、完全リモート可の企業を選ぶ必要があります。
Q4: 転職回数が多いと不利ですか?
エンジニアの場合、転職回数はあまり問題になりません。むしろ、様々な企業での経験があることが、プラスに評価されることもあります。
ただし、短期間での転職(1年未満)が複数回ある場合は、理由を説明できるようにしましょう。
Q5: 年収交渉はどのタイミングでしますか?
内定が出た後、オファーレターを受け取ったタイミングです。面接中に年収の話をするのは避けましょう。
エージェント経由の場合は、エージェントに「もう少し年収を上げてもらえないか」と相談します。
まとめ:年収600万円以上は、正しい戦略で必ず狙える
ハイクラスエンジニア転職は、普通の転職とは異なる戦略が必要です。しかし、正しい方法で臨めば、年収600万円以上は十分に狙えます。
ハイクラス転職の成功法則
1. 市場価値を客観的に把握する データに基づいて、自分の市場価値を知りましょう。
2. 成果を定量的に説明できるようにする 「何を開発したか」ではなく、「どんな成果を出したか」を数字で示しましょう。
3. ハイクラス特化のエージェントを使う レバテックキャリア、ビズリーチ、リクルートダイレクトスカウトは必須です。
4. 複数のオファーを同時進行させる 1社ずつではなく、複数の企業の選考を並行して進めましょう。
5. 年収交渉を恐れない 最初の提示額から、50〜100万円アップすることは普通です。
使うべきエージェント
- レバテックキャリア: 年収600〜1200万円、IT特化
- ビズリーチ: 年収800〜2000万円、ハイクラス特化
- リクルートダイレクトスカウト: 年収700〜1500万円、無料
- ギークリー: 年収600〜1000万円、IT・ゲーム特化
- JACリクルートメント: 年収700〜2000万円、外資系
年収アップは人生を変える
私自身、年収480万円から1000万円を超えるまで、7年かかりました。年収が上がったことで、経済的な余裕が生まれ、家族との時間も増え、やりたいことに挑戦できるようになりました。
あなたも、正しい戦略で臨めば、必ず年収を上げられます。今の年収に満足していないなら、まずは小さな一歩を踏み出してください。
エージェントに登録する、職務経歴書を見直す、市場価値を調べる――小さな行動が、大きな変化につながります。
この記事が、あなたの年収アップの助けになれば幸いです。一歩を踏み出す勇気を持って、挑戦してください。


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