「未経験なのに、何をアピールすればいいの?」「技術力がないのに自己PRなんて書けない…」
未経験からエンジニアを目指す多くの方が、自己PRで悩んでいます。「実務経験がない」「ポートフォリオが弱い」と感じ、何を書けばいいか分からず、ありきたりな内容になってしまいがちです。
私は3年前に営業職から未経験でエンジニアに転職しました。その際、最初に書いた自己PRは「プログラミングが好きです」「頑張ります」といった抽象的な内容で、当然ながら書類選考で落ちまくりました。
転機となったのは: 転職エージェントから「前職の経験を活かせる点をアピールしてください」とアドバイスされたことです。営業で培ったコミュニケーション能力、顧客課題の分析力、プロジェクト管理能力など、エンジニアでも活かせるスキルを前面に出したところ、書類選考の通過率が20%から60%に跳ね上がりました。
この記事では、未経験からエンジニアを目指す方向けに、経歴・年齢・前職別の自己PR例文20選を紹介します。あなたの状況に合わせてカスタマイズできる実践的な例文と、自己PRの書き方のコツをすべてお伝えします。
未経験エンジニアの自己PRで最も重要な3つのポイント
まず、自己PRで何を伝えるべきか理解しましょう。
ポイント1: 前職の経験を「翻訳」する
未経験エンジニアの最大の武器は、前職で培った経験です。
よくある誤解: 「エンジニアに転職するなら、技術力だけが評価される」
真実: 企業が未経験エンジニアに求めているのは、即戦力の技術力ではなく、ポテンシャルと汎用スキルです。
エンジニアで活きる汎用スキル:
- コミュニケーション能力(チーム開発で必須)
- 問題解決能力(バグ修正、要件定義)
- プロジェクト管理能力(納期管理、タスク管理)
- 学習能力(新しい技術への適応)
- 論理的思考力(設計、コーディング)
- 顧客志向(ユーザー視点での開発)
前職の経験を「翻訳」する例:
営業職 → エンジニア: 「顧客の課題をヒアリングし、最適なソリューションを提案してきた経験は、要件定義やユーザー視点での開発に活かせます」
事務職 → エンジニア: 「Excelマクロで業務効率化を行ってきた経験は、プログラミングの基礎となり、業務改善の視点を持った開発に活かせます」
ポイント2: 学習意欲と成果を「定量的」に示す
「プログラミングを勉強しています」では弱すぎます。
具体的に示すべきこと:
- 学習期間(3ヶ月、半年、1年)
- 学習時間(毎日2時間、累計300時間)
- 学習内容(React、Node.js、AWS)
- 成果物(ポートフォリオ、GitHubのリポジトリ)
- 取得した資格(基本情報技術者試験、AWS認定資格)
弱い例: 「プログラミングを独学で勉強しています」
強い例: 「3ヶ月間、毎日2時間(累計180時間)プログラミング学習に取り組み、Reactを用いたタスク管理アプリを開発しました。GitHubに公開し、デモサイトも稼働中です」
ポイント3: 「なぜエンジニアなのか」を明確にする
ただ「エンジニアになりたい」ではなく、なぜエンジニアでなければならないのかを伝えましょう。
説得力のある理由:
- 前職で感じた課題を、技術で解決したい
- ものづくりへの情熱
- 技術で社会に貢献したい
- 市場価値を高めたい
私の例: 「営業として顧客にITソリューションを提案する中で、自分でサービスを作りたいと強く思うようになりました。提案するだけでなく、実際に手を動かしてユーザーに価値を届けたいという想いから、エンジニアを志しました」
自己PRの基本構成【3段階フレームワーク】
効果的な自己PRは、以下の3段階で構成します。
【第1段階】導入:結論を先に述べる(1〜2行)
最初に、あなたの強みを端的に伝えます。
テンプレート: 「私の強みは○○です」 「私は○○として、××を強みとしています」
例: 「私の強みは、営業で培った顧客課題の分析力と、それを解決するための提案力です」
【第2段階】本文:具体的なエピソードで証明(6〜8行)
構成:
- 前職での経験・実績(具体的に)
- その経験から得たスキル
- プログラミング学習の取り組み(定量的に)
- 成果物や資格
例: 「前職では法人営業として、顧客の業務課題をヒアリングし、ITツールを活用した解決策を提案してきました。特に○○社では、業務フロー全体を見直し、SaaSツールの導入により、作業時間を30%削減した実績があります。
この経験を通じて、課題分析力と論理的思考力を磨きました。また、ITツールを深く理解したいという思いから、プログラミング学習を開始。3ヶ月間で累計200時間学習し、ReactとNode.jsを用いたWebアプリケーションを開発しました。GitHubに公開し、実際に動作するデモサイトも公開しています」
【第3段階】結び:入社後の貢献を示す(2〜3行)
最後に、あなたを採用するメリットを伝えます。
テンプレート: 「前職で培った○○と、プログラミングスキルを組み合わせ、××として貢献したいと考えています」
例: 「営業で培った顧客視点と、プログラミングスキルを組み合わせ、ユーザーに本当に価値のあるサービス開発に貢献したいと考えています。一日も早く戦力となれるよう、入社後も継続的に技術を学び続けます」
文字数の目安
職務経歴書: 300〜400字
履歴書: 150〜200字
面接: 1〜2分(300〜500字相当)
【前職別】自己PR例文10選
前職別に、具体的な自己PR例文を紹介します。
例文1: 営業職 → エンジニア(最も多いパターン)
私の強みは、営業で培った顧客課題を深掘りする力と、解決策を提案する力です。
前職では法人営業として、中小企業向けにITソリューションを提案してきました。顧客の業務フローを詳細にヒアリングし、課題を分析した上で、最適なツールを提案。導入後も効果測定を行い、改善提案を続けた結果、契約継続率95%を達成しました。
この経験から、「提案するだけでなく、自分で作りたい」と強く思うようになり、プログラミング学習を開始。4ヶ月間で累計300時間学習し、ReactとNode.jsを習得。顧客管理システムのプロトタイプを開発し、GitHubで公開しています。また、基本情報技術者試験にも合格しました。
営業で培った顧客視点と技術力を組み合わせ、ユーザーに本当に価値あるサービス開発に貢献したいと考えています。
文字数: 348字
ポイント: 営業の実績(契約継続率95%)を定量的に示し、学習時間・成果物も具体的に記載
例文2: 事務職 → エンジニア
私の強みは、業務効率化への強いこだわりと、それを実現するための行動力です。
前職では経理事務として、月次決算業務を担当していました。手作業で行っていた集計作業を効率化するため、独学でExcel VBAを習得。マクロを作成し、5時間かかっていた作業を30分に短縮しました。この経験から、プログラミングの可能性に魅了され、本格的にWeb開発を学ぶことを決意しました。
退職後、6ヶ月間プログラミング学習に専念。HTML/CSS、JavaScript、Reactを習得し、家計簿Webアプリを開発しました。ユーザー登録、収支管理、グラフ表示などの機能を実装し、AWSにデプロイしています。
業務効率化の視点と、ユーザーの使いやすさを追求する姿勢で、実務に貢献したいと考えています。
文字数: 328字
ポイント: Excel VBAでの効率化実績(5時間→30分)を明示。学習期間と成果物も具体的
例文3: 接客・販売職 → エンジニア
私の強みは、お客様の潜在的なニーズを引き出すヒアリング力と、それに応える提案力です。
前職ではアパレル販売員として、年間売上目標120%を達成しました。お客様との会話から、言葉にならないニーズを汲み取り、スタイリング提案を行うことを徹底。リピート率は店舗平均の1.5倍でした。
この経験から、「ユーザーの求めるサービスを作りたい」と考え、プログラミング学習を開始。3ヶ月間、毎日3時間学習し、Webアプリ開発の基礎を習得しました。ファッションコーディネート提案アプリをReactで開発し、実際に友人に使ってもらい、フィードバックをもとに改善を繰り返しました。
ユーザー視点を大切にし、本当に使いやすいサービス開発に貢献したいと考えています。
文字数: 318字
ポイント: 販売実績(目標120%、リピート率1.5倍)を定量化。ユーザーフィードバックの活用もアピール
例文4: コールセンター → エンジニア
私の強みは、複雑な問題を分解し、論理的に解決する力です。
前職ではコールセンターのSV(スーパーバイザー)として、顧客対応の品質改善を担当しました。クレーム内容を分析し、根本原因を特定。対応マニュアルを改善した結果、クレーム発生率を30%削減しました。また、FAQシステムの導入を提案・実行し、オペレーターの対応時間を平均2分短縮しました。
この経験を通じて、システム化による業務改善の重要性を実感し、エンジニアを志しました。5ヶ月間でJavaScriptとPythonを習得し、FAQチャットボットのプロトタイプを開発。自然言語処理を用いて、質問に自動回答する仕組みを実装しました。
問題解決力と顧客視点を活かし、ユーザーの課題を解決するサービス開発に貢献したいと考えています。
文字数: 345字
ポイント: 業務改善の実績(クレーム30%削減、対応時間2分短縮)を明示。前職とリンクした成果物
例文5: 製造業 → エンジニア
私の強みは、製造現場で培った品質へのこだわりと、効率化への執念です。
前職では自動車部品の製造ラインで品質管理を担当し、不良品率を0.5%から0.1%に削減しました。データを分析し、不良が発生しやすい工程を特定。作業手順を見直し、チェックポイントを追加することで改善しました。
現場で感じた「もっとITで効率化できるはず」という思いから、プログラミングを学習。3ヶ月間で累計250時間学習し、製造ラインの可視化システムをReactで開発しました。リアルタイムで生産数や不良率を表示する仕組みを実装し、GitHubで公開しています。
品質へのこだわりと、ものづくりへの情熱を持って、堅牢なシステム開発に貢献したいと考えています。
文字数: 318字
ポイント: 品質改善の実績(不良品率0.5%→0.1%)を定量化。前職の知見を活かした成果物
例文6: 公務員 → エンジニア
私の強みは、緻密な業務遂行能力と、新しいことを学ぶ貪欲さです。
前職では市役所の窓口業務を担当し、年間3,000件以上の住民対応を行いました。複雑な制度を分かりやすく説明し、ミス率0.1%以下を維持。また、窓口業務の効率化提案を行い、待ち時間を平均15分から10分に短縮しました。
公務員の安定を捨てる決断は容易ではありませんでしたが、「もっと社会に貢献できる仕事をしたい」という思いから、エンジニアを志しました。4ヶ月間プログラミングスクールに通い、Web開発の基礎を習得。行政手続きの申請システムをイメージしたWebアプリを開発し、ユーザビリティを重視した設計を心がけました。
正確性と、ユーザーの使いやすさを両立させたシステム開発に貢献したいと考えています。
文字数: 348字
ポイント: 公務員からの転職理由を前向きに説明。業務実績(対応件数、ミス率、時間短縮)を明示
例文7: 飲食業 → エンジニア
私の強みは、過酷な環境でも諦めない粘り強さと、チームワークを大切にする姿勢です。
前職では居酒屋の店長として、スタッフ10名をマネジメントしていました。シフト管理、売上管理、スタッフ育成を担当し、前年比売上110%を達成。特に、スタッフ間のコミュニケーションを重視し、離職率を30%から10%に改善しました。
飲食業の長時間労働に限界を感じ、より持続可能なキャリアを求めてエンジニアを志しました。退職後、5ヶ月間プログラミング学習に専念。ReactとNode.jsを習得し、飲食店向け予約管理システムを開発しました。現場の課題を知っているからこそ、実用性の高いシステムが作れました。
チーム開発を大切にし、粘り強く技術を学び続ける姿勢で、貢献したいと考えています。
文字数: 328字
ポイント: マネジメント経験(スタッフ10名、売上110%、離職率改善)を強調。前職の知見を活かした成果物
例文8: 教育業界 → エンジニア
私の強みは、複雑な概念を分かりやすく伝える力と、相手の理解度に合わせたコミュニケーション能力です。
前職では学習塾の講師として、中学生に数学を指導していました。生徒一人ひとりの理解度を把握し、つまずきポイントを見つけて丁寧に解説。担当生徒の平均点を20点向上させ、志望校合格率85%を達成しました。
教育の現場で、「もっと多くの人に学びを届けたい」と考え、EdTech分野に興味を持ちました。4ヶ月間でJavaScriptとReactを習得し、数学学習アプリを開発。解説動画と演習問題を組み合わせた仕組みを実装し、実際に生徒に使ってもらい改善しました。
教育業界での経験を活かし、学習サービスの開発に貢献したいと考えています。
文字数: 318字
ポイント: 指導実績(平均点20点向上、合格率85%)を定量化。EdTechという明確な志向性
例文9: 医療・福祉業界 → エンジニア
私の強みは、利用者の安全を最優先にする意識と、細部まで気を配る注意力です。
前職では介護施設で介護士として、高齢者のケアを担当していました。一人ひとりの体調や状態を記録し、変化を早期に発見。医療チームと連携し、適切なケアを提供することで、事故発生率ゼロを2年間維持しました。
介護現場で感じた「記録業務の煩雑さ」を解決したいと思い、エンジニアを志しました。6ヶ月間プログラミング学習に取り組み、介護記録アプリを開発。音声入力で素早く記録でき、過去のデータから異常を検知する機能を実装しました。
ユーザーの安全と使いやすさを両立させたシステム開発に貢献したいと考えています。
文字数: 308字
ポイント: 安全管理の実績(事故発生率ゼロ)を強調。前職の課題を解決する成果物
例文10: フリーター → エンジニア
私の強みは、目標達成への強い意志と、独学で学び続ける力です。
これまでアルバイトを続けながら、将来のキャリアを模索してきました。様々な仕事を経験する中で、「手に職をつけたい」「技術で社会に貢献したい」と強く思うようになり、エンジニアを目指すことを決意しました。
6ヶ月間、毎日5時間以上プログラミング学習に取り組みました。HTML/CSS、JavaScript、React、Node.jsを習得し、3つのWebアプリケーションを開発。GitHubに公開し、技術ブログで開発過程も発信しています。また、基本情報技術者試験とAWS認定資格(SAA)にも合格しました。
遅れを取り戻すため、誰よりも学び続ける姿勢で、一日も早く戦力となれるよう努力します。
文字数: 318字
ポイント: 学習量(毎日5時間、6ヶ月)と成果(アプリ3つ、資格2つ)を定量化。前向きな姿勢を強調
【年齢別】自己PR例文5選
年齢によって、アピールポイントは変わります。
例文11: 20代前半(第二新卒)
私の強みは、若さゆえの吸収力と、新しいことに挑戦する柔軟性です。
新卒で営業職に就きましたが、1年間働く中で「もっと技術的なスキルを身につけたい」と考え、エンジニアへの転職を決意しました。短期間でしたが、営業として顧客の課題をヒアリングする力と、提案資料を論理的に組み立てる力を養いました。
退職後、3ヶ月間プログラミング学習に専念。Progateで基礎を学んだ後、Udemyで実践的なWeb開発を学習。ReactとFirebaseを使ったリアルタイムチャットアプリを開発し、実際に動作するデモを公開しています。
20代前半の柔軟性を活かし、どんな技術も貪欲に学び、早期に戦力となれるよう努力します。
文字数: 298字
ポイント: 若さ=吸収力・柔軟性を強調。短期間の学習成果を明示
例文12: 20代後半
私の強みは、前職5年間で培ったビジネススキルと、プログラミングへの情熱です。
営業として5年間、中小企業向けにITサービスを提案してきました。年間売上目標を3年連続で達成し、顧客との信頼関係構築に努めました。この経験から、「提案するだけでなく、自分で作りたい」と強く思うようになりました。
働きながら1年間、毎日2時間プログラミング学習を継続。累計700時間学習し、Web開発の基礎を固めました。退職後は学習時間を増やし、E-コマースサイトのクローンを開発。商品一覧、カート機能、決済画面まで実装し、AWSにデプロイしています。
5年間のビジネス経験と技術を組み合わせ、ユーザー価値の高いサービス開発に貢献します。
文字数: 318字
ポイント: 一定の社会人経験(5年)を強調。働きながらの学習姿勢もアピール
例文13: 30代前半
私の強みは、30代前半までに培ったマネジメント経験と、変化を恐れない挑戦心です。
前職では営業マネージャーとして、チーム5名をマネジメントし、目標達成率120%を3年連続で達成しました。しかし、「自分の手で価値を生み出したい」という思いが強くなり、エンジニアへのキャリアチェンジを決意しました。
家族の理解を得て、8ヶ月間プログラミングスクールに通学。フルスタック開発を学び、タスク管理SaaSを開発しました。チーム開発の経験もあり、Git/GitHubを使った開発フローも習得しています。
マネジメント経験を活かし、将来的にはテックリードやEMを目指しながら、まずは一エンジニアとして技術を磨きます。
文字数: 308字
ポイント: マネジメント経験を強調。将来のキャリアパスも明示して、長期的な貢献をアピール
例文14: 30代後半
私の強みは、10年以上のビジネス経験から得た、問題解決力とプロジェクト推進力です。
営業職として10年間、大手企業向けにITソリューションを提案してきました。顧客の経営課題を深掘りし、複数部署を巻き込んだプロジェクトを推進。導入後の効果測定まで一貫して担当し、顧客満足度90%以上を維持しました。
「年齢的に最後のチャンス」と考え、1年間かけてエンジニアへの転職準備を進めました。プログラミングスクールで基礎を学び、独学でさらに深堀り。業務効率化ツールを開発し、実際に前職の同僚に使ってもらい、高評価を得ました。
10年の経験を活かし、ビジネスと技術の架け橋となるエンジニアとして貢献します。
文字数: 318字
ポイント: 豊富な社会人経験(10年)を強調。年齢をハンデではなく強みとして提示
例文15: 40代
私の強みは、15年間のビジネス経験から得た、組織を動かす力と、学び続ける姿勢です。
営業部長として、組織全体の戦略立案から実行まで担当してきました。しかし、「残りのキャリアを、自分のスキルで勝負したい」と考え、エンジニアへの転身を決意しました。
家族と相談し、1年間の学習期間を確保。プログラミングスクールと独学を組み合わせ、Webアプリ開発を習得しました。年齢によるハンデは、圧倒的な学習量でカバー。毎日4時間、累計1,400時間学習し、複数のアプリケーションを開発しました。
若手にはない経験値と、それでも学び続ける姿勢で、組織に貢献します。年齢は関係ありません。
文字数: 298字
ポイント: 豊富な経験とリーダーシップを強調。圧倒的な学習量(1,400時間)で年齢のハンデをカバー
【状況別】自己PR例文5選
特殊な状況別の自己PR例文です。
例文16: ブランク(離職期間)がある場合
私の強みは、ブランク期間を自己投資に充て、エンジニアとしての基礎を固めたことです。
前職を退職後、半年間のブランクがあります。この期間、家庭の事情で実家に戻っていましたが、同時にプログラミング学習にも取り組みました。毎日6時間、累計1,000時間以上学習し、HTML/CSS、JavaScript、React、Node.jsを習得。3つのWebアプリケーションを開発し、すべてGitHubで公開しています。
また、基本情報技術者試験とAWS認定資格(SAA)にも合格し、理論と実践の両面からスキルを磨きました。ブランク期間を言い訳にせず、この期間を最大限活用してエンジニアとしての準備を整えました。
即戦力として活躍できるよう、引き続き技術を学び続けます。
文字数: 298字
ポイント: ブランク期間を前向きに説明。学習量(1,000時間)と成果(アプリ3つ、資格2つ)を定量化
例文17: 短期離職がある場合
私の強みは、失敗から学び、次に活かす力です。
前職では、企業研究不足により入社3ヶ月で退職してしまいました。技術スタックや企業文化が想像と大きく異なり、ミスマッチを感じました。この経験から、徹底的な企業研究の重要性を学びました。
退職後、4ヶ月間プログラミング学習に専念しました。同じ失敗を繰り返さないよう、自分が本当にやりたいことを見極めながら学習。ReactとTypeScriptを重点的に学び、モダンなWeb開発スキルを習得しました。ポートフォリオサイトとタスク管理アプリを開発し、技術ブログでも発信しています。
今度こそ長く働ける企業を見つけるため、企業研究を徹底しています。貴社の技術ブログや社員インタビューを拝見し、技術への投資姿勢に強く共感しました。
文字数: 328字
ポイント: 短期離職を正直に説明し、反省と改善を明示。企業研究をしっかり行っていることもアピール
例文18: 他業種への転職歴が多い場合
私の強みは、様々な業界を経験したことで得た、多角的な視点と適応力です。
これまで営業、接客、事務と、異なる職種を経験してきました。それぞれの職場で新しいスキルを習得し、適応してきました。この経験から、「どんな環境でも学び、成長できる」という自信を持っています。
様々な業界を見る中で、「技術で価値を生み出したい」という思いが強くなり、エンジニアを志しました。今度こそ長く続けられるキャリアを築くため、半年間プログラミング学習に専念。Web開発を習得し、複数のポートフォリオを作成しました。
多様な経験を活かし、ユーザー視点でのサービス開発に貢献します。エンジニアとしてのキャリアを長く続けていく覚悟です。
文字数: 308字
ポイント: 転職歴の多さをポジティブに変換(多角的視点、適応力)。長く続ける覚悟を明示
例文19: 地方から東京への転職の場合
私の強みは、地方で培った粘り強さと、東京でキャリアを築きたいという強い覚悟です。
地方都市で営業職として5年間働いてきましたが、「もっと大きなフィールドで挑戦したい」「最先端の技術に触れたい」という思いから、東京でのエンジニア転職を決意しました。
1年間、働きながらプログラミング学習を継続。地方には学習環境が少ないため、オンラインスクールと独学を組み合わせました。毎日2時間、休日は8時間学習し、Web開発の基礎を固めました。Reactを用いたWebアプリを開発し、GitHubで公開しています。
東京への引っ越しは確定しており、内定後すぐに勤務開始できます。地方でのんびり働くのではなく、東京で成長し続けるエンジニアになりたいと考えています。
文字数: 318字
ポイント: 地方からの転職理由を前向きに説明。すぐに勤務開始できることを明示し、企業の不安を解消
例文20: 女性・育児との両立を目指す場合
私の強みは、限られた時間の中で最大限の成果を出す、効率的な働き方です。
前職では営業職として働きながら、2人の子育てを両立してきました。時間制約がある中で成果を出すため、タスクの優先順位付けと、効率的な時間管理を徹底。営業目標を達成し続けました。
子どもが小学生になったタイミングで、キャリアアップを考え、エンジニアを志しました。育児の合間を縫って、半年間毎日2時間プログラミング学習を継続。早朝と子どもの就寝後の時間を活用し、累計360時間学習しました。ReactとNode.jsを習得し、育児情報共有アプリを開発しています。
リモートワーク可能な環境で、育児と仕事を両立しながら、エンジニアとして成長したいと考えています。
文字数: 318字
ポイント: 育児との両立を前向きにアピール。時間管理能力と、育児の経験を活かした成果物を提示
自己PRでやってはいけない5つのNG
よくある失敗例を紹介します。
NG1: 抽象的すぎる内容
NG例: 「私はプログラミングが好きです。頑張ります」
理由: 具体性がなく、誰でも書ける内容。採用担当者の心に響かない。
改善策: 具体的な数字、エピソード、成果物を入れる
NG2: 技術用語の羅列
NG例: 「HTML、CSS、JavaScript、React、Vue.js、Angular、Node.js、Express、MongoDB、PostgreSQL、MySQL、Redis、AWS、Docker、Kubernetes、Git、GitHub…」
理由: 薄く広く学んだ印象を与える。深い理解がないと思われる。
改善策: 実際に使った技術のみ記載。深く学んだ技術を2〜3つに絞る
NG3: 謙遜しすぎる
NG例: 「未経験で至らない点も多いですが、精一杯頑張ります」
理由: 自信のなさが伝わり、マイナス印象。
改善策: 謙虚さは必要だが、自信を持ってアピールする
改善例: 「未経験ですが、3ヶ月間毎日3時間学習し、Webアプリを3つ開発しました。一日も早く戦力となれるよう、継続的に学び続けます」
NG4: ネガティブな転職理由
NG例: 「前職の給料が低かったため」「残業が多すぎたため」「人間関係が悪かったため」
理由: ネガティブな印象を与える。同じ理由で辞めるのでは?と思われる。
改善策: 前向きな理由に変換する
改善例: 「前職では営業として成果を出してきましたが、自分のスキルで価値を生み出したいと考え、エンジニアを志しました」
NG5: 嘘や誇張
NG例: 「1ヶ月でReact、Vue.js、Angularをマスターしました」
理由: 現実的ではなく、嘘だと見抜かれる。面接で深掘りされてボロが出る。
改善策: 正直に書く。学習中のものは「学習中」と明記
自己PRの書き方ステップバイステップ
自己PRを一から書く手順を解説します。
ステップ1: 自分の強みを3つ書き出す(15分)
まず、前職で培った強みを書き出しましょう。
質問リスト:
- 前職で評価されたことは?
- 前職で達成した実績は?
- 前職で培ったスキルは?
- 同僚からよく言われることは?
例:
- 顧客課題を深掘りするヒアリング力
- 論理的に提案資料を組み立てる力
- 粘り強く目標を達成する力
ステップ2: 実績を定量化する(15分)
書き出した強みを、数字で証明できるエピソードを探します。
例:
- 売上目標120%達成
- 顧客満足度90%以上
- 作業時間を50%削減
- 離職率を30%改善
ステップ3: プログラミング学習の取り組みを整理する(15分)
以下を書き出します:
- 学習期間
- 学習時間(累計)
- 学習した技術
- 開発した成果物
- 取得した資格
ステップ4: 第1段階(導入)を書く(10分)
「私の強みは○○です」という形で、結論を先に書きます。
ステップ5: 第2段階(本文)を書く(30分)
前職の実績 → 学習の取り組み → 成果物、の順番で書きます。
ステップ6: 第3段階(結び)を書く(10分)
入社後の貢献を書きます。
ステップ7: 推敲する(15分)
- 文字数は適切か?(300〜400字)
- 具体的な数字が入っているか?
- 読みやすいか?
- 誤字脱字はないか?
所要時間合計: 約2時間
自己PRのカスタマイズ方法
例文をあなた用にカスタマイズする方法です。
カスタマイズのポイント
1. 前職の実績を入れ替える
例文の実績部分を、あなたの実績に置き換えます。
例文: 「営業として、年間売上目標120%を達成しました」
あなたの場合: 「事務職として、Excel VBAで業務を効率化し、5時間かかっていた作業を1時間に短縮しました」
2. 学習期間・時間を調整する
例文の学習期間・時間を、実際の数字に変更します。
3. 技術スタックを変更する
例文の「React、Node.js」を、あなたが学んだ技術に変更します。
4. 成果物を具体化する
例文の成果物を、あなたが実際に作ったものに変更します。
カスタマイズの例
例文(営業職):
前職では法人営業として、中小企業向けにITソリューションを提案してきました。顧客の業務フローを詳細にヒアリングし、課題を分析した上で、最適なツールを提案。導入後も効果測定を行い、改善提案を続けた結果、契約継続率95%を達成しました。
あなたの場合(営業職・実績が異なる):
前職では個人向け保険営業として、顧客のライフプランをヒアリングし、最適な保険商品を提案してきました。丁寧な説明と、定期的なフォローアップにより、顧客満足度90%を達成。紹介による新規契約も多く、年間契約数は目標の130%でした。
よくある質問(FAQ)
Q1: 自己PRと志望動機の違いは何ですか?
A: 自己PRは「私はこういう人間です」、志望動機は「なぜこの会社を選んだか」です。
自己PR: あなたの強み、経験、スキルをアピール
志望動機: その企業を選んだ理由、入社後にやりたいこと
両方必要です。
Q2: 未経験なのに「強み」なんてありません。どうすればいいですか?
A: 前職で培った汎用スキルが強みです。
エンジニアに転職しても活きるスキル:
- コミュニケーション能力
- 問題解決能力
- プロジェクト管理能力
- 学習能力
- 論理的思考力
これらは、どの職種でも培えます。
Q3: ポートフォリオがショボいです。自己PRに書いていいですか?
A: 書きましょう。ショボくても、作ったこと自体が評価されます。
未経験エンジニアに完璧なポートフォリオを求める企業は少ないです。「何を作ったか」よりも、「なぜ作ったか」「何を学んだか」の方が重要です。
Q4: 自己PRは履歴書と職務経歴書で同じ内容でいいですか?
A: 基本的には同じでOKですが、文字数に応じて調整しましょう。
- 履歴書: 150〜200字(簡潔に)
- 職務経歴書: 300〜400字(詳しく)
Q5: 自己PRで嘘をついてもバレませんか?
A: 高確率でバレます。絶対にやめましょう。
面接で深掘りされたときに矛盾が出ます。また、入社後に発覚すると、信用を失います。
Q6: 前職の経験が全くエンジニアと関係ありません。どうすればいいですか?
A: 汎用スキルに注目しましょう。
例:
- 接客業 → ヒアリング力、ユーザー視点
- 製造業 → 品質意識、効率化思考
- 事務職 → 正確性、効率化
どんな職種でも、エンジニアに活きるスキルはあります。
Q7: 自己PRで「頑張ります」「努力します」は使ってもいいですか?
A: 使っても構いませんが、具体的な行動とセットで。
NG: 「頑張ります」だけ
OK: 「一日も早く戦力となれるよう、継続的に技術を学び続けます」
Q8: 年齢(30代、40代)がハンデになりませんか?
A: 正直、ハンデになります。ただし、カバーする方法はあります。
カバー方法:
- 圧倒的な学習量を示す
- マネジメント経験など、若手にはない強みを出す
- 長期的なキャリアビジョンを示す
年齢をハンデではなく、強みとして提示しましょう。
まとめ:自己PRで転職を成功させる5つのポイント
自己PRで最も重要なポイントをまとめます。
ポイント1: 前職の経験を「翻訳」する
エンジニアでも活きる汎用スキル(コミュニケーション、問題解決、プロジェクト管理など)をアピールしましょう。
ポイント2: 実績を定量化する
「頑張りました」ではなく、「売上120%達成」「作業時間50%削減」など、数字で示しましょう。
ポイント3: 学習の取り組みを具体的に
学習期間、学習時間、習得した技術、開発した成果物を具体的に記載しましょう。
ポイント4: 入社後の貢献を示す
あなたを採用するメリットを、明確に伝えましょう。
ポイント5: あなたらしさを出す
例文をそのままコピペせず、あなた自身の言葉で書きましょう。オリジナリティが重要です。
次のステップ:自己PRを書いたら
自己PRが完成したら、次のステップに進みましょう。
職務経歴書に反映する
自己PRは、職務経歴書の「自己PR」欄に記載します。
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面接対策
自己PRの内容は、面接でも必ず聞かれます。1〜2分で話せるよう練習しましょう。
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転職エージェントに添削してもらう
自己PRを転職エージェントに見てもらい、フィードバックをもらいましょう。
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最後に:自己PRはあなたの武器
自己PRは、書類選考・面接の両方で使う、最も重要な武器です。
私の経験: 最初に書いた自己PRは、抽象的で弱々しい内容でした。しかし、前職の経験を活かし、具体的な実績と学習成果を盛り込んだ自己PRに書き直したところ、書類選考の通過率が3倍に上がりました。
自己PRは、何度も書き直すことで洗練されます。この記事の例文を参考に、あなただけの自己PRを作り上げてください。
あなたの転職活動が成功することを、心から応援しています!
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転職活動を成功させるには、自分に合ったエージェント選びが重要です。
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著者プロフィール
異業種(営業職)から未経験でエンジニアに転職し、現在3年目。当初は自己PRで苦戦し、書類選考の通過率は20%でした。転職エージェントのアドバイスを受けて自己PRを改善した結果、通過率が60%に上昇。この記事では、実際に書類選考を通過した自己PRのエッセンスを、20の例文として紹介しています。
このブログ「エンジニア転職ドットコム」では、未経験からエンジニアを目指す人に向けて、実践的なノウハウを発信しています。
お問い合わせ・ご質問
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