「転職エージェントとの初回面談で、何を聞かれるのだろう」「どんな準備をすればいいのか分からない」――初めて転職エージェントを使う方の多くが、こうした不安を抱えています。
私自身、3回の転職で8社のエージェントと面談してきました。最初の面談では準備不足で、希望とは全く違う求人を紹介され、時間を無駄にしました。しかし、2回目以降は事前準備を徹底し、希望通りの求人を効率的に紹介してもらえるようになりました。
この記事では、転職エージェント面談で実際に聞かれる質問、回答のポイント、事前準備のチェックリスト、そして面談を成功させる秘訣まで、実体験に基づいて詳しく解説します。
転職エージェント面談の基本
まず、面談の目的と流れを理解しましょう。
面談の目的
転職エージェントとの面談は、企業の採用面接とは全く異なります。
企業面接との違い
企業面接は、あなたを評価し、採用するかどうかを判断する場です。一方、エージェント面談は、あなたの希望を聞き、適切な求人を紹介するための場です。
つまり、エージェント面談では、落とされることはありません。リラックスして、正直に希望を伝えることが大切です。
私も、最初は「面接のように評価されるのでは」と緊張していましたが、実際には和やかな雰囲気で、希望を丁寧に聞いてもらえました。
面談の3つの目的
第一に、あなたのキャリアを把握することです。これまでの経験、スキル、実績を確認し、市場価値を見極めます。
第二に、転職の希望条件を確認することです。年収、働き方、職種、業界など、何を重視するかを明確にします。
第三に、適切な求人を紹介することです。あなたの経験と希望にマッチした求人を、その場で、または後日紹介します。
面談の基本的な流れ(60〜90分)
1. 自己紹介とアイスブレイク(5分) 担当者が自己紹介し、緊張をほぐすための雑談をします。
2. キャリアの確認(15〜20分) 職務経歴書をもとに、これまでの経験を確認します。
3. 転職理由と希望条件の確認(15〜20分) なぜ転職したいのか、どんな企業で働きたいのかを深掘りします。
4. 求人の紹介(15〜20分) その場で、いくつかの求人を紹介します。
5. 今後の流れの説明(5〜10分) 応募から内定までの流れ、選考対策などを説明します。
6. 質疑応答(5〜10分) 不明点や不安なことを質問する時間です。
私が面談を受けた際も、ほぼこの流れでした。ただし、エージェントや担当者によって、多少の違いはあります。
オンライン面談と対面面談の違い
2025年現在、多くのエージェントがオンライン面談に対応しています。
オンライン面談のメリット
- 移動時間がかからない
- 自宅から参加できるため、リラックスできる
- 地方在住でも利用しやすい
オンライン面談のデメリット
- 通信トラブルのリスク
- 非言語コミュニケーション(表情、身振りなど)が伝わりにくい
私は、最近はほとんどオンライン面談です。ZoomやGoogle Meetを使い、移動時間をかけずに効率的に面談できるため、非常に便利です。
オンライン面談の準備
- カメラとマイクのテストをしておく
- 背景を整理する(または仮想背景を使う)
- 通信環境を確認する
- イヤホンを使うと、音声がクリアになる
面談で必ず聞かれる10の質問
ここからは、実際に面談で聞かれる質問と、回答のポイントを紹介します。
質問1:「これまでの経歴を教えてください」
何を確認しているか あなたの経験、スキル、実績を把握し、市場価値を見極めています。
回答のポイント
職務経歴書に書いた内容を、分かりやすく説明します。時系列で、「〇〇社で〇〇年、〇〇の業務を担当しました」という形で説明しましょう。
ただし、細かすぎる説明は不要です。各職場での主な業務と、特筆すべき実績を簡潔に伝えます。
良い回答例
「新卒で〇〇社に入社し、3年間バックエンドエンジニアとして働きました。主にRuby on Railsを使った開発を担当し、ECサイトの決済機能を実装しました。その結果、売上が月500万円増加しました。その後、〇〇社に転職し、2年間フルスタックエンジニアとして、フロントエンドからインフラまで幅広く担当しました」
避けるべき回答
「職務経歴書に書いてある通りです」→説明する気がないと思われます 「色々やってきました」→具体性がなく、何ができるか分かりません
私も、最初の面談では職務経歴書を読み上げるだけでしたが、担当者から「もっと具体的に、どんな成果を出したか教えてください」と言われました。
質問2:「なぜ転職を考えているのですか?」
何を確認しているか 転職の本気度と、どんな企業なら満足できるかを見極めています。
回答のポイント
正直に理由を伝えることが重要ですが、ネガティブな表現は避けましょう。前職への不満を並べるのではなく、「こうしたい」という前向きな理由を中心に話します。
良い回答例
「現在の会社では、レガシーな技術スタックを使っており、モダンな技術を学ぶ機会が少ないです。より成長できる環境で、最新技術に触れながら開発したいと考え、転職を決意しました」
「キャリアアップを目指しています。現在はメンバーとして開発していますが、今後はテックリードとして技術的な意思決定に関わりたいと考えています」
避けるべき回答
「上司と合わないから」→人間関係の問題は、どこでも起こりうる 「給料が低いから」→お金だけが目的と思われる(ただし、年収アップは希望条件として伝えてOK) 「仕事がつまらないから」→モチベーションが低いと思われる
私は、2回目の転職では「技術的な挑戦をしたい」という前向きな理由を中心に話し、担当者からも「良い転職理由ですね」と評価されました。
質問3:「希望年収はいくらですか?」
何を確認しているか 現実的な年収感覚を持っているか、市場価値を理解しているかを確認しています。
回答のポイント
現在の年収を伝えた上で、希望年収を「〇〇万円以上」という形で伝えます。幅を持たせることで、交渉の余地を残せます。
また、「市場価値を考慮して、妥当な金額を提案してほしい」と付け加えると、エージェントが適切な求人を紹介しやすくなります。
良い回答例
「現在の年収は500万円です。希望としては、550万円以上を考えています。ただし、成長環境や働き方も重視しているため、総合的に判断したいと思います」
「現在の年収は600万円です。市場価値を考えると、650〜700万円が妥当だと考えていますが、御社の意見もお聞きしたいです」
避けるべき回答
「できるだけ高く」→具体性がなく、交渉しにくい 「年収は気にしません」→本音ではないと思われる 「最低でも800万円」→現在の年収が500万円なのに800万円は非現実的
私の経験では、現在の年収+50〜100万円が、現実的な希望額です。
質問4:「いつまでに転職したいですか?」
何を確認しているか 転職の緊急度と、どれくらいのペースで転職活動を進めるべきかを確認しています。
回答のポイント
具体的な時期を伝えます。「良い企業があればすぐにでも」というスタンスか、「じっくり時間をかけて探したい」というスタンスかを明確にしましょう。
良い回答例
「できれば3ヶ月以内に転職したいと考えています。現職の引き継ぎに1ヶ月はかかるため、2ヶ月後には内定を得たいです」
「急いではいませんが、良い企業があれば前向きに検討します。半年くらいの期間で、じっくり探したいです」
避けるべき回答
「いつでもいいです」→本気度が低いと思われる 「来月までに」→現実的に厳しく、妥協した企業に入社するリスク
私は、2回目の転職では「3ヶ月以内」と伝え、スピード感を持って転職活動を進めました。
質問5:「どんな企業で働きたいですか?」
何を確認しているか 企業選びの軸を確認し、適切な求人を紹介するための情報を得ています。
回答のポイント
業界、企業規模、社風、働き方など、具体的な希望を伝えます。ただし、全ての条件を満たす企業は少ないため、優先順位をつけることが重要です。
良い回答例
「Web系の自社開発企業を希望しています。企業規模は問いませんが、技術への投資を惜しまない企業が良いです。また、リモートワーク可の企業を優先したいです」
「安定した大手企業で、長く働きたいと考えています。福利厚生が充実していて、ワークライフバランスが取れる企業を希望します」
避けるべき回答
「どこでもいいです」→本気度が低いと思われる 「全ての条件を満たす企業」→現実的でない
私は、「技術への投資を惜しまない企業」「リモートワーク可」「年収550万円以上」という3つの条件を伝え、優先順位も明確にしました。
質問6:「どんな仕事をしたいですか?」
何を確認しているか 職種、役割、技術スタックなど、具体的な仕事内容の希望を確認しています。
回答のポイント
現在のスキルと、今後やりたいことを組み合わせて説明します。「現在は〇〇をしているが、今後は〇〇にも挑戦したい」という形が理想的です。
良い回答例
「現在はバックエンド開発をしていますが、今後はフロントエンドにも挑戦したいです。最終的にはフルスタックエンジニアとして、幅広く活躍したいと考えています」
「現在はメンバーとして開発していますが、今後はテックリードとして、技術的な意思決定に関わりたいです」
避けるべき回答
「現在と全く違うことをしたい」→未経験分野への転職は難易度が高い 「何でもやります」→自分の軸がないと思われる
質問7:「残業や休日出勤について、どう考えていますか?」
何を確認しているか 働き方の希望を確認し、激務の企業を紹介すべきかどうかを判断しています。
回答のポイント
正直に希望を伝えましょう。ワークライフバランスを重視するなら、そう伝えることが重要です。我慢して「残業は問題ありません」と言っても、入社後にミスマッチが生じます。
良い回答例
「月20時間程度の残業は問題ありませんが、恒常的に月50時間を超えるような環境は避けたいです」
「家族との時間を大切にしたいので、ワークライフバランスが取れる企業を希望します。残業は月10時間以内が理想です」
避けるべき回答
「残業は絶対にしたくない」→現実的に難しい 「いくらでもします」→無理をして体調を崩すリスク
質問8:「他のエージェントも使っていますか?」
何を確認しているか 転職活動の本気度と、他社との競合状況を確認しています。
回答のポイント
正直に伝えることをおすすめします。複数のエージェントを使うことは一般的で、隠す必要はありません。
良い回答例
「はい、他に2社のエージェントにも登録しています。ただし、御社を最も信頼しており、メインとして考えています」
「今のところ、御社だけです。まずは御社で転職活動を進めて、必要に応じて他社も検討します」
避けるべき回答
嘘をつく→後でバレると信頼を失う
私の経験では、正直に伝えた方が、担当者も本気でサポートしてくれました。
質問9:「現職の退職は問題ありませんか?」
何を確認しているか 内定が出た場合、確実に入社できるかを確認しています。
回答のポイント
引き継ぎにかかる期間や、退職の障害がないかを伝えます。
良い回答例
「引き継ぎに1ヶ月程度かかると思いますが、問題なく退職できます」
「現在進行中のプロジェクトがあり、引き継ぎには2ヶ月程度必要です。ただし、円満に退職できるよう調整します」
避けるべき回答
「すぐにでも辞められます」→無責任な印象 「退職できるか分かりません」→本気度が低いと思われる
質問10:「何か質問はありますか?」
何を確認しているか あなたの疑問や不安を解消し、信頼関係を築くための時間です。
回答のポイント
必ず何か質問しましょう。「特にありません」は、関心が低いと思われます。
良い質問例
「私のスキルレベルだと、どれくらいの年収が相場ですか?」 「未経験の分野に挑戦する場合、どんな準備が必要ですか?」 「書類選考の通過率を上げるには、職務経歴書をどう改善すればいいですか?」 「御社が最も得意とする業界や職種は何ですか?」
私は、毎回3〜5個の質問を用意していました。特に、「私の強みと弱みをどう見ていますか?」という質問は、客観的なフィードバックをもらえるのでおすすめです。
面談前に準備すべき7つのこと
面談を成功させるには、事前準備が不可欠です。
準備1: 職務経歴書を作成・更新する
面談前に、必ず職務経歴書を作成しましょう。エージェントは、職務経歴書をもとに面談を進めます。
職務経歴書に書くべき内容
- 基本情報(氏名、生年月日、連絡先)
- 職務要約(これまでの経歴を3〜5行で要約)
- 職務経歴(企業名、在籍期間、役職、業務内容、実績)
- スキル(使用言語、フレームワーク、ツール)
- 自己PR(強み、今後のキャリアビジョン)
私は、Googleドキュメントで職務経歴書を作成し、常に最新の状態に更新していました。
準備2: 転職理由を整理する
「なぜ転職したいのか」を明確にしましょう。ネガティブな理由だけでなく、前向きな理由も考えておくことが重要です。
整理の方法
- 現職への不満を書き出す
- それをポジティブな表現に変換する
- 「こうしたい」という希望に焦点を当てる
例:
- 「上司と合わない」→「より風通しの良いチームで働きたい」
- 「給料が低い」→「スキルに見合った報酬を得たい」
- 「技術が古い」→「モダンな技術を使って成長したい」
準備3: 希望条件を明確にする
転職で何を実現したいのか、優先順位をつけて整理しましょう。
考えるべき項目
- 年収(最低ライン、希望額)
- 職種・役割
- 業界・企業規模
- 働き方(リモートワーク、残業時間、休日)
- キャリアパス
- 勤務地
優先順位の付け方
全ての条件を満たす企業は少ないため、「絶対に譲れない」「できれば叶えたい」「あれば嬉しい」の3段階に分けます。
私の場合:
- 絶対に譲れない: 年収550万円以上、リモートワーク可
- できれば叶えたい: 自社開発企業、モダンな技術スタック
- あれば嬉しい: フレックスタイム制、社食あり
準備4: 質問リストを作成する
面談で聞きたいことを、事前にリストアップしましょう。
質問例
- 私のスキルレベルだと、どんな求人がありますか?
- 書類選考の通過率を上げるには、何を改善すればいいですか?
- 未経験の分野に挑戦する場合、どんな準備が必要ですか?
- 面接でよく聞かれる質問を教えてください
- 年収交渉のコツを教えてください
私は、スマホのメモアプリに質問リストを作成し、面談中に確認していました。
準備5: 服装を決める
オンライン面談でも、服装は重要です。
推奨する服装
- オフィスカジュアル(襟付きシャツ、ジャケットなど)
- 清潔感のある服装
- 派手すぎない色(白、紺、グレーなど)
避けるべき服装
- Tシャツ、パーカーなどカジュアルすぎる服装
- パジャマのような部屋着
私は、オンライン面談でも、対面と同じようにオフィスカジュアルで臨んでいました。
準備6: 環境を整える(オンライン面談の場合)
オンライン面談の場合、通信環境や背景を整えましょう。
チェック項目
- カメラとマイクのテスト
- 照明(顔が明るく見えるように)
- 背景の整理(または仮想背景)
- 通信速度の確認
- 静かな場所の確保
私は、面談の30分前には準備を完了させ、5分前にはZoomに接続していました。
準備7: スケジュールを確認する
面談の日時、場所(オンラインの場合はURL)を再確認しましょう。
確認項目
- 日時(曜日、時刻)
- 場所またはオンラインのURL
- 担当者の名前
- 持ち物(職務経歴書、筆記用具など)
私は、Googleカレンダーに登録し、1時間前と10分前に通知が来るように設定していました。
面談を成功させる10のコツ
準備だけでなく、面談中の振る舞いも重要です。
コツ1: 時間厳守で参加する
遅刻は厳禁です。オンライン面談でも、5分前には接続しましょう。
万が一遅れる場合は、必ず事前に連絡します。私は、電車の遅延で5分遅れたことがありますが、10分前に連絡を入れ、謝罪しました。
コツ2: 正直に話す
嘘をついたり、見栄を張ったりする必要はありません。正直に希望を伝えることが、最適な求人紹介につながります。
私も、最初は「残業は問題ありません」と言っていましたが、本音は「月20時間以内にしたい」でした。正直に伝えたところ、ワークライフバランスの良い企業を紹介してもらえました。
コツ3: 具体的に話す
「頑張ります」「色々やってきました」といった抽象的な表現ではなく、具体的な数字や事例を交えて話しましょう。
例:
- 「売上を伸ばしました」→「決済機能を実装し、売上が月500万円増加しました」
- 「チーム開発の経験があります」→「5人のチームでスクラム開発を行い、2週間スプリントで機能をリリースしました」
コツ4: メモを取る
担当者の話をメモしましょう。紹介された求人、アドバイス、次のステップなどを記録します。
私は、ノートPCで面談を受けながら、別のウィンドウでGoogleドキュメントにメモしていました。
コツ5: 質問を積極的にする
疑問や不安があれば、遠慮せずに質問しましょう。「こんなこと聞いていいのかな」と思うことでも、聞いて大丈夫です。
私も、「年収交渉はどうすればいいですか」「職務経歴書のこの部分は、どう改善すればいいですか」と、細かいことまで質問しました。
コツ6: ポジティブな姿勢を見せる
転職への意欲を示しましょう。「この企業、面白そうですね」「早速応募したいです」といった前向きな反応が、担当者のモチベーションにもつながります。
私は、紹介された求人に対して、必ず何らかの反応を返すようにしていました。
コツ7: ネガティブな発言は避ける
前職への不満を延々と話すのは避けましょう。「前の会社は最悪でした」「上司が無能でした」といった発言は、印象が悪くなります。
私も、最初の面談では前職への不満を話してしまい、担当者から「前向きな転職理由を考えましょう」とアドバイスされました。
コツ8: 担当者との相性を見極める
面談中に、担当者の質を見極めましょう。レスポンスの速さ、業界知識、提案の的確さなどを評価します。
相性が悪いと感じたら、担当者変更を依頼するか、他のエージェントをメインにすることも検討しましょう。
コツ9: 次のアクションを確認する
面談の最後に、次に何をすべきかを確認しましょう。
確認すべきこと
- いつまでに求人を紹介してもらえるか
- 応募する企業を決める期限
- 次の連絡はいつか
- 職務経歴書の修正が必要か
私は、「次は何をすればいいですか?」と必ず聞いていました。
コツ10: お礼のメールを送る
面談後、お礼のメールを送ると好印象です。
メール例
件名: 本日の面談のお礼
〇〇様
本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
丁寧にヒアリングしていただき、また具体的な求人も紹介していただき、転職活動の方向性が明確になりました。
特に、〇〇についてのアドバイスは非常に参考になりました。
引き続き、よろしくお願いいたします。
〇〇(あなたの名前)
私は、面談後24時間以内に必ずお礼のメールを送っていました。
面談後にすべき5つのこと
面談が終わっても、やるべきことがあります。
1. 面談内容を整理する
メモをもとに、面談内容を整理しましょう。
整理すべき項目
- 紹介された求人リスト
- 担当者からのアドバイス
- 改善すべき点(職務経歴書、スキルなど)
- 次のアクション
私は、Googleドキュメントに「エージェント面談記録」というファイルを作成し、各エージェントとの面談内容を記録していました。
2. 職務経歴書を修正する
担当者からのフィードバックをもとに、職務経歴書を修正しましょう。
私も、「この実績をもっと詳しく書いた方がいい」「このスキルは削除していい」といったアドバイスをもらい、その都度修正していました。
3. 紹介された求人を調べる
エージェントが紹介した求人を、自分でも調べましょう。
調べる方法
- 企業の公式サイト
- 採用ページ
- 口コミサイト(OpenWork、転職会議など)
- 技術ブログやSNS
- プレスリリース
私は、紹介された全ての企業を調べ、「興味あり」「保留」「興味なし」の3つに分類していました。
4. 応募する企業を決める
紹介された求人の中から、応募する企業を選びましょう。
選ぶ基準
- 自分の希望条件に合っているか
- 企業の将来性はあるか
- 口コミの評判は悪くないか
- スキルレベルは合っているか
私は、最初は「とりあえず全部応募する」というスタンスでしたが、選考に時間がかかりすぎたため、2回目以降は厳選して応募するようにしました。
5. エージェントに返信する
応募する企業を決めたら、できるだけ早くエージェントに返信しましょう。
返信例
〇〇様
ご紹介いただいた求人を確認しました。
以下の3社に応募したいと考えています。
- A社: 自社開発でモダンな技術を使っている点が魅力的です
- B社: リモートワーク可で、ワークライフバランスが取れそうです
- C社: 成長フェーズの企業で、キャリアアップが期待できます
B社とC社については、以下の点を教えていただけますか?
- 残業時間の実態
- チームの構成(何人のチームか)
引き続き、よろしくお願いいたします。
私は、返信の際に必ず「なぜその企業に興味があるか」を伝えるようにしていました。担当者も、あなたの希望を理解しやすくなります。
よくある失敗とその対策
面談でよくある失敗と、その対策を紹介します。
失敗1: 準備不足で面談に臨む
職務経歴書を用意せず、希望も曖昧なまま面談に臨むと、適切な求人を紹介してもらえません。
対策
- 最低でも前日までに職務経歴書を作成
- 希望条件を3〜5個リストアップ
- 質問リストを用意
失敗2: 遠慮しすぎて本音を言えない
「年収を上げたい」「残業を減らしたい」という本音を隠すと、ミスマッチが生じます。
対策
- 正直に希望を伝える
- 「こう思われるかも」と気にしすぎない
- エージェントはあなたの味方だと理解する
私も、最初は遠慮して「年収は気にしません」と言っていましたが、本音は「年収を上げたい」でした。正直に伝えた方が、適切な求人を紹介してもらえました。
失敗3: 前職への不満ばかり話す
転職理由を聞かれて、前職への不満を延々と話すのは避けましょう。
対策
- 不満をポジティブな表現に変換する
- 「こうしたい」という前向きな理由を中心に話す
- 前職で学んだことも伝える
失敗4: 条件を詰め込みすぎる
「年収700万円以上」「完全リモート」「フレックスタイム」「残業月10時間以内」「自社開発」「モダンな技術」など、条件を詰め込みすぎると、該当する企業がほとんどありません。
対策
- 条件に優先順位をつける
- 「絶対に譲れない」条件は2〜3個に絞る
- 「できれば」という条件と分ける
失敗5: 質問をしない
「質問はありますか?」と聞かれて、「特にありません」と答えるのは、関心が低いと思われます。
対策
- 事前に質問リストを用意
- 面談中に疑問が浮かんだら、メモしておく
- 最低でも2〜3個は質問する
失敗6: 連絡が遅い
エージェントからの連絡に、数日後に返信すると、「本気度が低い」と思われます。
対策
- できるだけ24時間以内に返信
- すぐに判断できない場合も、「確認して返信します」と一報入れる
- レスポンスの早さが、信頼関係につながる
失敗7: 同じ企業に複数のエージェント経由で応募
複数のエージェントを使っている場合、同じ企業に重複して応募してしまうことがあります。
対策
- 応募状況をスプレッドシートで管理
- 応募前に必ず確認
- エージェントに「他社で同じ企業を紹介されていないか」確認
面談準備チェックリスト
面談前に、以下をチェックしましょう。
前日までの準備
- [ ] 職務経歴書を作成・更新
- [ ] 転職理由を整理
- [ ] 希望条件を明確化(優先順位付き)
- [ ] 質問リストを作成
- [ ] 服装を決める
- [ ] 面談の日時・場所を確認
- [ ] オンラインの場合、通信環境をテスト
当日の準備
- [ ] 服装を整える
- [ ] 職務経歴書を印刷(対面の場合)またはPDFで準備
- [ ] 筆記用具、ノートを用意
- [ ] オンラインの場合、背景を整理
- [ ] オンラインの場合、30分前にはスタンバイ
- [ ] 5分前には接続(オンライン)または到着(対面)
面談中
- [ ] 時間厳守で参加
- [ ] 正直に話す
- [ ] 具体的に話す(数字、事例を交える)
- [ ] メモを取る
- [ ] 質問を積極的にする
- [ ] ポジティブな姿勢を見せる
- [ ] 次のアクションを確認
面談後
- [ ] お礼のメールを送る(24時間以内)
- [ ] 面談内容を整理
- [ ] 職務経歴書を修正
- [ ] 紹介された求人を調べる
- [ ] 応募する企業を決める
- [ ] エージェントに返信(できるだけ早く)
まとめ:準備が転職成功の鍵
転職エージェントとの面談は、転職活動の第一歩です。適切な準備をすることで、あなたに合った求人を効率的に紹介してもらえます。
面談成功の5つのポイント
1. 職務経歴書を必ず準備する 面談の土台となる重要な資料です。事前に作成・更新しましょう。
2. 希望条件を明確にする 「どんな企業で働きたいか」を具体的に伝えることが、適切な求人紹介につながります。
3. 正直に話す 見栄を張ったり、遠慮したりせず、本音を伝えましょう。
4. 質問を積極的にする 疑問や不安は、遠慮せずに質問しましょう。エージェントはあなたの味方です。
5. 面談後のアクションを早く お礼のメール、返信、職務経歴書の修正など、スピード感を持って対応しましょう。
よくある質問への回答は準備しておく
面談では、以下の10の質問がほぼ確実に聞かれます。事前に回答を準備しておきましょう。
- これまでの経歴を教えてください
- なぜ転職を考えているのですか?
- 希望年収はいくらですか?
- いつまでに転職したいですか?
- どんな企業で働きたいですか?
- どんな仕事をしたいですか?
- 残業や休日出勤について、どう考えていますか?
- 他のエージェントも使っていますか?
- 現職の退職は問題ありませんか?
- 何か質問はありますか?
エージェント面談は、あなたの味方との対話
企業の採用面接とは違い、エージェント面談は評価される場ではありません。あなたの希望を伝え、最適な求人を紹介してもらうための、味方との対話です。
リラックスして、正直に希望を伝えてください。準備をしっかり行えば、あなたに合った求人と出会えるはずです。
私自身、8社のエージェントと面談し、準備の重要性を痛感しました。最初の面談では準備不足で失敗しましたが、2回目以降は事前準備を徹底し、希望通りの転職を実現できました。
この記事が、あなたの転職エージェント面談の成功につながれば幸いです。準備をしっかり行い、理想の転職を実現してください。
【付録】面談準備シート
以下のシートをコピーして、面談前に記入しましょう。
基本情報
- 氏名:
- 年齢:
- 現在の職種:
- 現在の年収:
転職理由
- なぜ転職したいか(ポジティブな表現で):
希望条件
- 絶対に譲れない条件:
- できれば叶えたい条件:
- あれば嬉しい条件:
希望年収
- 現在の年収:
- 希望年収:
- 最低ライン:
転職時期
- いつまでに転職したいか:
- 現職の引き継ぎにかかる期間:
質問リスト
このシートを埋めることで、面談の準備は万全です。


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