「内定をもらったけど、希望年収に50万円足りない…」「給与交渉したら内定取り消しになるのでは?」「複数内定で迷っている…どう断れば円満に?」
エンジニア転職で最も難しいのが、内定後の給与交渉と内定辞退の伝え方です。言い方を間違えると内定取り消しになったり、企業との関係が悪化して将来的なチャンスを失うことも。
私自身、3社から内定をもらった際、1社目の給与交渉で失敗して内定を取り消された苦い経験があります。その後、正しい交渉術を学び、2回目の転職では希望通りの年収(+120万円)で入社できました。
この記事では、失敗しない給与交渉と円満な内定辞退の方法を、実例と例文を交えて徹底解説します。
- この記事でわかること
- 給与交渉は「権利」である理由と統計データ
- 給与交渉が可能な企業・難しい企業【詳細版】
- 給与交渉の適切なタイミング【成功率比較】
- 年収アップを実現する給与交渉の進め方【7ステップ】
- シーン別:給与交渉の伝え方【例文10パターン】
- 内定辞退の正しい伝え方【例文8パターン】
- 複数内定時の対応方法【完全ガイド】
- 給与交渉で失敗する7つのNGパターンと対策
- 給与交渉後に内定取り消しになる5つのケース
- 円満に断るための7つのステップ
- 企業タイプ別:交渉の成功事例と戦略
- 私の失敗談と成功談【リアル体験】
- よくある質問(FAQ)
- まとめ:給与交渉・内定辞退で押さえるべき10のポイント
- 次のステップ:納得のいく転職を実現しよう
- あなたに最適な転職エージェントを見つけよう
- この記事を書いた人
この記事でわかること
- 給与交渉が可能なタイミングと成功率の高い方法
- 年収アップを実現する交渉の具体的な進め方【7ステップ】
- シーン別の給与交渉メール・電話の例文10パターン
- 内定辞退の正しい伝え方と例文8パターン
- 複数内定時の保留・断り方の戦略
- 給与交渉で失敗する7つのNGパターンと対策
- 企業タイプ別の交渉可能性と戦略
- 給与交渉後に内定取り消しになる5つのケース
- 円満に断るための具体的な手順とマナー
- 実際の交渉成功・失敗事例
所要時間:15分で読めます
給与交渉は「権利」である理由と統計データ
なぜ日本人は給与交渉を避けるのか
文化的背景:
- 「お金の話は下品」という価値観
- 「会社が決めた条件を受け入れるべき」という従順さ
- 「交渉すると印象が悪くなる」という不安
しかし、これは大きな誤解です。
給与交渉は求職者の正当な権利
海外では当たり前:
- アメリカ:85%以上が給与交渉を実施
- ヨーロッパ:70%以上が給与交渉を実施
- 日本:わずか30%程度
給与交渉をすべき5つの理由:
1. 企業も交渉されることを前提にしている
多くの企業は、初回提示額を「交渉の余地がある金額」として設定しています。
2. 初任給は生涯年収に大きく影響する
【生涯年収への影響】
初任給が50万円違うと…
- 1年目:50万円の差
- 5年目:昇給率3%として約270万円の差
- 10年目:約580万円の差
- 30年間:約1,500万円以上の差
3. 自分の市場価値を正当に評価してもらう機会
転職は、自分の市場価値を適正に評価してもらう貴重な機会です。
4. 企業は交渉力も評価している
給与交渉の姿勢や方法から、ビジネスパーソンとしての交渉力を見ています。
5. 後から交渉するのは非常に難しい
入社後の昇給は年3〜5%程度。初任給で決めないと、差を埋めるのは困難です。
給与交渉の統計データ
転職エージェント調査データ(2024年):
| 項目 | 割合/金額 |
|---|---|
| 給与交渉をした人の割合 | 32% |
| 交渉が成功した割合 | 68% |
| 平均アップ額 | 78万円 |
| 最大アップ額 | 250万円 |
| 内定取り消しになった割合 | 8% |
重要な事実:
- 交渉した人の約7割が成功
- 平均で約80万円のアップ
- 内定取り消しは1割未満
給与交渉が可能な企業・難しい企業【詳細版】
交渉しやすい企業ランキング
1位:外資系IT企業(GAFAM・SAP・Oracle等)
交渉可能性: ★★★★★(95%以上)
特徴:
- 交渉前提の文化
- 競合オファーを重視
- データに基づく交渉が有効
- 年収レンジが広い
交渉幅: 10〜30%アップも可能
交渉のコツ:
「同業他社からは年収○○万円の提示を受けていますが、
貴社を第一志望としております。
同等の条件をご検討いただけますでしょうか。」
成功事例:
- 提示額:800万円 → 交渉後:950万円(+150万円)
2位:メガベンチャー(楽天・メルカリ・LINE等)
交渉可能性: ★★★★☆(70〜80%)
特徴:
- 実力主義
- 市場価値を重視
- グレード制度あり
- 成果ベースの評価
交渉幅: 5〜20%アップ
交渉のコツ:
「前職では○○という実績があり、
市場価値としては年収○○万円が相場です。
貴社でも即戦力として貢献できる自信があります。」
3位:Web系企業・スタートアップ
交渉可能性: ★★★☆☆(50〜60%)
特徴:
- 柔軟な給与体系
- ただし予算制約あり
- ストックオプション等で調整
- 成長性を重視
交渉幅: 5〜15%アップ
交渉のコツ:
「給与面では○○万円を希望しておりますが、
もし難しい場合は、ストックオプションや
リモート勤務等の条件でご調整いただくことは可能でしょうか?」
4位:日系Web系企業
交渉可能性: ★★☆☆☆(30〜40%)
特徴:
- 企業による差が大きい
- 年功序列が残る企業も
- 給与テーブルが存在
交渉幅: 0〜10%アップ
交渉が難しい企業
日系大手IT企業・SIer
交渉可能性: ★☆☆☆☆(10〜20%)
特徴:
- 年功序列
- 給与テーブルが固定
- 交渉の余地がほぼない
- 学歴・年次で決定
交渉幅: 0〜5%アップ(ほぼ無理)
それでも交渉するなら:
「給与テーブルを理解しておりますが、
前職での実績を考慮し、
入社時のグレードを一段階上げていただくことは可能でしょうか?」
公務員・公的機関
交渉可能性: ☆☆☆☆☆(不可)
理由: 給与テーブルが法律で決定
給与交渉の適切なタイミング【成功率比較】
タイミング別の成功率
| タイミング | 成功率 | おすすめ度 |
|---|---|---|
| 最終面接中(希望を聞かれた時) | 85% | ★★★★★ |
| 内定通知直後(1〜3日以内) | 75% | ★★★★★ |
| 内定通知後(1週間以内) | 60% | ★★★☆☆ |
| 内定承諾後 | 20% | ★☆☆☆☆ |
| 入社直前 | 5% | ☆☆☆☆☆ |
タイミング1:最終面接中(最適タイミング)
シチュエーション:
面接官「給与の希望はありますか?」
これは交渉のチャンスです!
良い回答例:
「前職では年収580万円をいただいており、
今回の転職では、スキルアップと市場価値を考慮し、
年収650万円を希望しております。
前職では○○プロジェクトをリードし、売上15%向上に貢献しました。
貴社でも同様の価値を提供できる自信があります。
ご検討いただけますでしょうか。」
成功率が高い理由:
- 企業側も希望を聞いている
- 内定条件に反映されやすい
- 交渉を前提とした質問
タイミング2:内定通知直後(推奨)
タイミング: 内定通知を受けてから1〜3日以内
メールでの伝え方:
件名:内定条件に関するご相談
株式会社○○
人事部 △△様
お世話になっております。
先日内定のご連絡をいただきました□□と申します。
この度は内定をいただき、誠にありがとうございます。
貴社で働けることを大変嬉しく思っており、
入社を前向きに検討させていただいております。
誠に恐縮ではございますが、
提示いただきました年収について、
再度ご検討いただくことは可能でしょうか。
【提示条件】
年収:550万円
【希望条件】
年収:620万円
【根拠】
・前職年収:580万円
・市場価値:同職種・同経験年数で600〜650万円が相場
(転職エージェント3社の査定結果)
・提供価値:前職では○○プロジェクトをリードし、
売上15%向上・開発期間30%短縮に貢献
貴社においても、これまでの経験を活かし、
即戦力として以下の価値を提供できる自信がございます:
- React/Next.jsでのフロントエンド開発
- チームリーダーとしての5名のマネジメント経験
- アジャイル開発の実践経験3年
ご多忙の中、大変恐縮ですが、
ご検討のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
□□(氏名)
電話:XXX-XXXX-XXXX
メール:xxx@example.com
成功率が高い理由:
- まだ内定承諾前
- 企業側も調整可能
- 誠実な印象
タイミング3:内定承諾後(非推奨)
リスク:
- 企業は「合意済み」と認識
- 信頼を失う可能性
- 内定取り消しのリスク
どうしても交渉したい場合の例文:
件名:年収条件に関する再相談のお願い
株式会社○○
人事部 △△様
お世話になっております。
先日内定を承諾させていただきました□□です。
内定を承諾させていただきましたが、
家族と詳細に相談した結果、
生活費の都合により、年収○○万円が必要であることが判明いたしました。
大変恐縮ではございますが、
年収について再度ご検討いただくことは可能でしょうか。
このようなお願いをすることになり、
誠に申し訳ございません。
ご検討のほど、よろしくお願いいたします。
□□
注意: これでも印象は悪化します。できる限り避けましょう。
年収アップを実現する給与交渉の進め方【7ステップ】
ステップ1:自分の市場価値を正確に把握する
方法1:転職サイトの年収診断(無料)
おすすめサービス:
doda年収査定
- 所要時間:3分
- 精度:★★★★☆
- 特徴:186万人のデータに基づく
ミイダス
- 所要時間:5分
- 精度:★★★★★
- 特徴:想定年収と企業からのオファー数が分かる
リクナビNEXT年収診断
- 所要時間:3分
- 精度:★★★☆☆
- 特徴:適正年収の範囲が分かる
方法2:転職エージェントに相談
質問の仕方:
「私のスキル・経験年数で、現在の市場価値はいくらでしょうか?
また、どのような実績があれば年収○○万円を狙えますか?」
複数エージェントで確認:
- レバテックキャリア
- ビズリーチ
- JACリクルートメント
3社の平均値を参考にする
方法3:同業他社の求人リサーチ
確認ポイント:
- 同じ職種・経験年数の求人
- 年収レンジ
- 必要スキル
例:
職種:バックエンドエンジニア
経験:3〜5年
求人A:500〜700万円
求人B:550〜750万円
求人C:600〜800万円
→ 市場価値:550〜750万円
ステップ2:希望年収の根拠を3つ準備する
根拠1:市場価値データ
「転職サイトの年収診断3社の平均では、
私の経験・スキルで年収600〜700万円が相場とされています。」
根拠2:前職の年収
「前職では年収580万円をいただいており、
今回の転職では年収アップを目指しております。」
根拠3:提供できる価値(最重要)
「前職では以下の実績があり、貴社でも同様の価値を提供できます:
- ○○プロジェクトのリーダーとして、売上15%向上に貢献
- 開発期間を30%短縮し、コスト削減に貢献
- 5名のチームをマネジメントし、メンバー全員の成長を支援」
ステップ3:希望年収を具体的な数字で伝える
NGな伝え方:
❌「できるだけ高い年収を希望します」
❌「相場並みの年収を希望します」
❌「前職より高ければ大丈夫です」
OKな伝え方:
⭕「年収650万円を希望しております」
⭕「年収は620〜650万円を希望しております」
レンジで伝える場合の注意点:
- 下限:最低限必要な金額(妥協できる額)
- 上限:理想の金額
- レンジは50万円以内に抑える
年収の内訳も明確に:
「年収650万円の内訳として、
基本給:月45万円(年540万円)
賞与:年2回・計110万円
を希望しております。」
ステップ4:交渉のトーンとマナーを守る
良い交渉のトーン(謙虚かつ自信を持って):
「大変恐縮ではございますが、
年収について再度ご検討いただけますでしょうか。
私の経験とスキルを考慮し、年収650万円を希望しております。
前職では○○という実績があり、
貴社でも即戦力として貢献できる自信があります。
ご検討のほど、よろしくお願いいたします。」
NGなトーン:
❌ 高圧的:
「この年収では転職できません」
「他社ではもっと高い提示を受けています」
「市場価値を理解していないのですか?」
❌ 弱気すぎる:
「もし可能であれば…」
「無理なら構いませんが…」
「図々しいお願いですが…」
ステップ5:企業からの回答を待つ(焦らない)
通常の回答期間: 3〜7営業日
待つ間にすべきこと:
- 他社の選考も進める
- 複数オファーを確保する
- 交渉材料を増やす
ステップ6:企業からの回答パターン別対応
パターン1:希望額が通る(ベスト)
企業の回答:
「ご希望の年収650万円で調整させていただきます」
あなたの対応:
「ありがとうございます。
ご検討いただき、心より感謝申し上げます。
貴社で全力で貢献させていただきます。」
パターン2:一部妥協(よくあるパターン)
企業の回答:
「年収650万円は難しいですが、
620万円であればご提示可能です。」
あなたの判断基準:
- 希望との差額:30万円
- 市場価値との比較:妥当か?
- 他社オファーとの比較
承諾する場合:
「ご検討いただき、ありがとうございます。
年収620万円で承諾させていただきます。」
再交渉したい場合(リスクあり):
「ご検討ありがとうございます。
年収630万円であれば、即座に承諾させていただきたいのですが、
ご検討いただくことは可能でしょうか。」
注意: 再交渉は1回まで。それ以上は信頼を失います。
パターン3:変更不可(厳しい)
企業の回答:
「申し訳ございませんが、
提示額から変更は難しい状況です。」
あなたの選択肢:
- 承諾する
- 辞退する
- 他の条件で交渉(リモート勤務、入社日等)
他の条件で交渉する例:
「承知いたしました。
年収面でのご調整が難しいとのこと、理解いたしました。
もし可能であれば、リモートワークの頻度や
書籍購入補助等の条件でご調整いただくことは可能でしょうか。」
パターン4:内定取り消し(最悪)
企業の回答:
「給与面でのご希望に沿えないため、
今回は見送らせていただきます。」
これは交渉のリスクです。仕方ありません。
原因:
- 市場価値から大きく逸脱した要求
- 何度も交渉を繰り返した
- 高圧的な態度
ステップ7:交渉結果を記録し、次に活かす
記録すべき内容:
- 提示額
- 希望額
- 交渉後の最終額
- 交渉の方法
- 企業の反応
次回の交渉に活かす
シーン別:給与交渉の伝え方【例文10パターン】
パターン1:メールでの基本的な給与交渉
件名:内定条件に関するご相談
株式会社○○
人事部 △△様
お世話になっております。
先日内定のご連絡をいただきました□□と申します。
この度は内定をいただき、誠にありがとうございます。
貴社で働けることを大変光栄に思っております。
誠に恐縮ではございますが、
提示いただきました年収について、
再度ご検討いただくことは可能でしょうか。
【提示条件】
年収:550万円
【希望条件】
年収:620万円
【希望の根拠】
1. 前職年収:580万円
2. 市場価値:転職エージェント3社の査定で600〜650万円
3. 提供価値:
- 前職で○○プロジェクトをリードし、売上15%向上に貢献
- React/Node.jsでの開発経験5年
- チームマネジメント経験あり
貴社においても、即戦力として貢献できる自信がございます。
ご多忙の中、大変恐縮ですが、
ご検討のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
□□(氏名)
電話:XXX-XXXX-XXXX
メール:xxx@example.com
パターン2:電話での給与交渉
電話の流れ(5分程度):
【自分】
「お世話になっております。
先日内定をいただきました○○です。
内定条件について、少しお時間よろしいでしょうか?」
【企業】
「はい、どうぞ。」
【自分】
「ありがとうございます。
この度は内定をいただき、誠にありがとうございます。
大変光栄に思っております。
誠に恐縮なのですが、提示いただいた年収について、
再度ご検討いただくことは可能でしょうか?
前職では年収580万円をいただいており、
また市場価値としても600〜650万円が相場とのことで、
年収620万円を希望しております。
前職では○○プロジェクトをリードし、売上15%向上に貢献した実績があり、
貴社でも即戦力として貢献できる自信がございます。
ご検討いただけますと幸いです。」
【企業】
「承知しました。社内で検討させていただき、
改めてご連絡させていただきます。」
【自分】
「ありがとうございます。
お忙しい中、お時間をいただき感謝いたします。
ご連絡をお待ちしております。
失礼いたします。」
パターン3:転職エージェント経由での交渉依頼
件名:内定条件の年収交渉依頼
○○様(エージェント担当者)
いつもお世話になっております。
先日、株式会社△△から内定をいただきました。
誠にありがとうございます。
内定条件について、年収の再交渉をお願いできますでしょうか。
【提示条件】
年収:550万円(基本給:月38万円、賞与:年2回・計94万円)
【希望条件】
年収:620万円(基本給:月43万円、賞与:年2回・計104万円)
【交渉の根拠】
1. 前職年収:580万円
2. 市場価値:○○様の査定でも600〜650万円とのご評価
3. 実績:
- ○○プロジェクトでの売上15%向上
- 開発期間30%短縮
- チームリーダーとして5名をマネジメント
4. 他社オファー:
- A社:年収610万円の提示
- B社:年収590万円の提示
※株式会社△△が第一志望のため、
年収面でご調整いただければ即決したいと考えております
お忙しいところ恐縮ですが、
先方への交渉をお願いできますと幸いです。
よろしくお願いいたします。
□□(氏名)
パターン4:他社オファーを交渉材料にする場合
件名:内定条件に関するご相談
株式会社○○
人事部 △△様
お世話になっております。
先日内定をいただきました□□です。
この度は内定をいただき、誠にありがとうございます。
実は、他社からも内定をいただいている状況ですが、
貴社を第一志望として考えております。
誠に恐縮ではございますが、
年収条件について再度ご検討いただけますでしょうか。
【貴社提示条件】
年収:550万円
【他社提示条件】
年収:620万円
【希望】
貴社でも年収620万円程度をご検討いただけますと、
即座に承諾させていただきたく存じます。
貴社のビジョンと事業内容に強く惹かれており、
ぜひ貴社で働かせていただきたいと考えております。
ご検討のほど、よろしくお願いいたします。
□□
注意点:
- 嘘は絶対NG(証明を求められることも)
- 他社を引き合いに出しすぎない
- あくまで「第一志望は貴社」を強調
パターン5:給与以外の条件で交渉する場合
件名:内定条件に関するご相談
株式会社○○
人事部 △△様
お世話になっております。
内定をいただきました□□です。
年収面でのご調整が難しいとのこと、承知いたしました。
もし可能であれば、以下の条件についてご検討いただくことは可能でしょうか。
【希望条件】
1. リモートワークの頻度:週3日→週4日に変更
2. 書籍購入補助:月1万円程度の支給
3. 外部研修参加:年2回程度の参加支援
4. 入社日の調整:3月1日→4月1日に変更
上記のいずれかでもご検討いただけますと幸いです。
ご検討のほど、よろしくお願いいたします。
□□
パターン6:前職の年収証明を求められた場合
企業からの依頼:
「前職の年収について、源泉徴収票のコピーを
ご提出いただけますでしょうか。」
対応パターン2:提出を避けたい場合
前職の年収は580万円でしたが、
証明書の提出は控えさせていただきたく存じます。
転職エージェント経由でご確認いただくことは可能です。
また、入社後に源泉徴収票をご提出することは可能です。
ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
注意: 外資系企業では提出を求められることが多いです。
内定辞退の正しい伝え方【例文8パターン】
基本原則:内定辞退の5つのマナー
- できるだけ早く伝える(決めたら即日〜3日以内)
- メール+電話で伝える(電話→メールの順)
- 簡潔な理由を伝える(詳細は不要)
- 感謝の気持ちを必ず伝える
- ネガティブな理由は言わない
パターン1:給与条件が合わない場合の内定辞退
メール例文:
件名:内定辞退のご連絡
株式会社○○
人事部 △△様
お世話になっております。
先日内定をいただきました□□と申します。
この度は内定のご連絡をいただき、
誠にありがとうございました。
検討を重ねた結果、誠に恐縮ではございますが、
給与条件が私の希望と合わず、
今回は内定を辞退させていただきたく、
ご連絡を差し上げました。
選考を通じて、貴社の魅力や
働く環境の素晴らしさを実感しており、
このような結論となり、大変心苦しく思っております。
お忙しい中、選考のお時間をいただきましたこと、
心より感謝申し上げます。
貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。
□□(氏名)
電話:XXX-XXXX-XXXX
メール:xxx@example.com
電話での伝え方:
「お世話になっております。○○です。
先日内定をいただきましたが、
誠に恐縮ながら、内定を辞退させていただきたく、
ご連絡いたしました。
給与条件について検討いたしましたが、
私の希望と合わず、このような結論となりました。
お忙しい中、選考にお時間を割いていただき、
本当にありがとうございました。
改めて、メールでもご連絡させていただきます。
失礼いたします。」
パターン2:他社に決めた場合の内定辞退
件名:内定辞退のご連絡
株式会社○○
人事部 △△様
お世話になっております。
先日内定をいただきました□□と申します。
この度は内定のご連絡をいただき、
誠にありがとうございました。
熟考を重ねた結果、誠に恐縮ではございますが、
他社へ入社することを決意いたしましたため、
内定を辞退させていただきたく存じます。
貴社は大変魅力的な企業であり、
最後まで悩みましたが、
自身のキャリアプランを総合的に考慮した結果、
このような結論に至りました。
選考にお時間を割いていただいたにも関わらず、
このようなお返事となり、大変申し訳ございません。
貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
□□(氏名)
パターン3:現職に残ることにした場合
件名:内定辞退のご連絡
株式会社○○
人事部 △△様
お世話になっております。
先日内定をいただきました□□と申します。
この度は内定のご連絡をいただき、
誠にありがとうございました。
慎重に検討を重ねた結果、
現職に残ることを決意いたしましたため、
誠に恐縮ではございますが、
内定を辞退させていただきたく存じます。
現職から新たな役割とプロジェクトを提示され、
自身のキャリア形成を考慮した結果、
このような結論に至りました。
選考過程で貴社の魅力に触れ、
非常に迷いましたが、
このようなお返事となり、大変申し訳ございません。
お忙しい中、貴重なお時間を割いていただきましたこと、
心より感謝申し上げます。
貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。
□□(氏名)
パターン4:家庭の事情の場合
件名:内定辞退のご連絡
株式会社○○
人事部 △△様
お世話になっております。
先日内定をいただきました□□と申します。
この度は内定のご連絡をいただき、
誠にありがとうございました。
誠に恐縮ではございますが、
家庭の事情により転職を見送ることとなり、
内定を辞退させていただきたく存じます。
詳細は控えさせていただきますが、
家族と相談した結果、
現在の転職は難しいという結論に至りました。
選考にお時間を割いていただいたにも関わらず、
このようなお返事となり、大変申し訳ございません。
貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
□□(氏名)
パターン5:業務内容が合わない場合
件名:内定辞退のご連絡
株式会社○○
人事部 △△様
お世話になっております。
先日内定をいただきました□□と申します。
この度は内定のご連絡をいただき、
誠にありがとうございました。
選考を通じて貴社について理解を深める中で、
自身のキャリアプランと照らし合わせた結果、
誠に恐縮ではございますが、
今回は内定を辞退させていただきたく存じます。
貴社の事業内容は大変魅力的ですが、
私が目指すキャリアの方向性と若干異なると感じ、
このような結論に至りました。
お忙しい中、選考のお時間をいただきましたこと、
心より感謝申し上げます。
貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。
□□(氏名)
パターン6:勤務地が合わない場合
件名:内定辞退のご連絡
株式会社○○
人事部 △△様
お世話になっております。
先日内定をいただきました□□と申します。
この度は内定のご連絡をいただき、
誠にありがとうございました。
家族と相談した結果、
勤務地の関係で転職が難しいと判断し、
誠に恐縮ではございますが、
内定を辞退させていただきたく存じます。
選考過程で貴社の魅力を実感しており、
このような結論となり、大変残念に思っております。
お忙しい中、選考にお時間を割いていただき、
誠にありがとうございました。
貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。
□□(氏名)
パターン7:転職エージェント経由での内定辞退
件名:内定辞退のご連絡
○○様(エージェント担当者)
いつもお世話になっております。
株式会社△△からいただいた内定について、
誠に恐縮ではございますが、
辞退させていただきたく存じます。
【辞退理由】
他社へ入社することを決意したため
最後まで悩みましたが、
キャリアプランを総合的に考慮した結果、
このような結論に至りました。
○○様には大変お世話になり、
感謝しております。
先方への辞退のご連絡をお願いできますでしょうか。
お手数をおかけしますが、
何卒よろしくお願いいたします。
□□(氏名)
パターン8:内定承諾後の辞退(緊急時のみ)
注意: 内定承諾後の辞退は信頼を大きく損ないます。できる限り避けましょう。
件名:内定承諾取り消しのお詫び
株式会社○○
人事部 △△様
お世話になっております。
内定を承諾させていただきました□□です。
一度承諾させていただいた内定について、
誠に勝手ながら、取り消させていただきたく、
ご連絡を差し上げました。
家庭の事情により、急遽転職が困難な状況となり、
このような結論に至りました。
一度承諾したにも関わらず、
このようなお願いをすることになり、
大変申し訳ございません。
多大なるご迷惑をおかけしますこと、
深くお詫び申し上げます。
本当に申し訳ございませんでした。
□□(氏名)
電話でも必ず謝罪:
「大変申し訳ございません。
一度承諾させていただいた内定について、
取り消させていただきたく、ご連絡いたしました。
家庭の事情で急遽転職が困難となり、
このような結論に至りました。
ご迷惑をおかけし、本当に申し訳ございません。」
複数内定時の対応方法【完全ガイド】
シチュエーション:内定のタイミングが異なる
状況:
- 企業A:内定済み・回答期限1週間
- 企業B:最終面接が2週間後
- 企業C:一次面接が1週間後
戦略1:企業Aに保留を依頼
保留依頼メール:
件名:内定の回答期限延長のお願い
株式会社A
人事部 △△様
お世話になっております。
内定をいただきました○○です。
この度は内定のご連絡をいただき、
誠にありがとうございます。
大変恐縮ではございますが、
他社の選考も進んでおり、
慎重に判断させていただきたく、
回答期限を2週間程度延長していただくことは
可能でしょうか。
貴社は第一志望の一つであり、
真剣に検討させていただきたく存じます。
ご多忙の中、このようなお願いをして申し訳ございませんが、
ご検討のほど、何卒よろしくお願いいたします。
○○(氏名)
ポイント:
- 「第一志望の一つ」と伝える
- 真剣に検討していることを強調
- 具体的な期限を提示
戦略2:企業B・Cの選考を前倒し依頼
選考前倒し依頼メール:
件名:選考日程の前倒しのお願い
株式会社B
人事部 △△様
お世話になっております。
現在選考中の○○です。
実は、他社から内定をいただいており、
回答期限が○月○日となっております。
貴社を第一志望として考えており、
可能であれば、選考を前倒しで
進めていただくことは可能でしょうか。
ご多忙の中、大変恐縮ではございますが、
ご検討のほど、よろしくお願いいたします。
○○(氏名)
戦略3:複数内定を正直に伝えるべきか?
伝えるメリット:
- 誠実な印象
- 企業も真剣に対応してくれる
- 給与交渉の材料になる
伝えないメリット:
- 印象を悪化させるリスクがない
- 自分のペースで判断できる
おすすめの対応:
第一志望の企業:正直に伝える
そうでない企業:伝えない
伝える場合の例文:
「実は他社からも内定をいただいておりますが、
貴社を第一志望として考えております。
○月○日までにご回答いただけますと、
すぐに承諾させていただきたいと考えています。」
複数内定の判断基準チェックリスト
【年収・待遇】
□ 提示年収
□ 昇給制度
□ 賞与
□ 福利厚生
□ ストックオプション
【業務内容】
□ やりたい仕事ができるか
□ 使用技術
□ プロジェクトの規模
□ 裁量の大きさ
【企業の将来性】
□ 事業の成長性
□ 財務状況
□ 市場でのポジション
【働き方】
□ リモートワーク可否
□ フレックス制度
□ 残業時間
□ 休日数
□ 通勤時間
【キャリア】
□ キャリアパス
□ 学習支援制度
□ 昇進の可能性
【企業文化】
□ 社風
□ チームの雰囲気
□ 面接官の印象
【その他】
□ 家族の意見
□ 直感
優先順位をつけて判断する
給与交渉で失敗する7つのNGパターンと対策
NG1:根拠なく高額を要求する
❌ 悪い例:
市場価値:600万円
前職:500万円
要求:1,000万円
「年収1,000万円を希望します」
なぜNG?:
- 市場価値とかけ離れている
- 根拠がない
- 企業から「現実を理解していない」と判断される
⭕ 改善策:
市場価値を調査し、現実的な金額を提示する
市場価値:600万円
前職:500万円
要求:650万円(市場価値+50万円)
「前職は500万円でしたが、市場価値が600万円であり、
今回のスキルアップを考慮し、650万円を希望します」
NG2:他社の条件と比較して要求する(言い方が悪い)
❌ 悪い例:
「A社は年収700万円を提示してくれています。
御社も同じ金額にしてください。
でないとA社に行きます。」
なぜNG?:
- 「A社に行けばいい」と思われる
- 高圧的で印象が悪い
- 内定取り消しのリスク
⭕ 改善策:
「他社からも内定をいただいており、
年収700万円の提示を受けています。
しかし、貴社を第一志望として考えております。
年収面でご検討いただけますと、
即座に承諾させていただきたいと考えています。
ご検討のほど、よろしくお願いいたします。」
ポイント:
- 「第一志望は貴社」を強調
- 他社を引き合いに出しすぎない
- 謙虚な姿勢
NG3:何度も交渉を繰り返す
❌ 悪い例:
1回目:「700万円を希望します」
→企業:「650万円なら可能です」
2回目:「やはり700万円でお願いします」
→企業:「…」
3回目:「680万円ではどうでしょうか?」
→企業:「内定を取り消します」
なぜNG?:
- 企業との信頼関係が崩れる
- 「この人はいくらでも満足しない」と思われる
- 一緒に働きたくないと判断される
⭕ 改善策:
交渉は1回のみ。
企業の回答を受けて、承諾するか辞退するか決断する。
1回目:「700万円を希望します」
→企業:「650万円なら可能です」
→自分:「ご検討ありがとうございます。
650万円で承諾させていただきます。」
NG4:内定承諾後に交渉する
❌ 悪い例:
内定承諾後:「やはり年収を上げてください」
なぜNG?:
- 企業は「合意済み」と認識
- 信頼を失う
- 内定取り消しのリスク
⭕ 改善策:
内定承諾前に交渉を済ませる
内定通知→交渉→合意→内定承諾
NG5:高圧的・横柄な態度
❌ 悪い例:
「この年収では転職できません」
「市場価値を理解していないのですか?」
「他社はもっと高いです。常識的に考えてください」
なぜNG?:
- 企業との関係が悪化
- 「一緒に働きたくない」と思われる
- 協調性がないと判断される
⭕ 改善策:
謙虚かつ自信を持った態度
「大変恐縮ではございますが、
年収について再度ご検討いただけますでしょうか。
私の市場価値とスキルを考慮し、
年収○○万円を希望しております。
貴社で全力で貢献させていただきたく、
ご検討のほど、よろしくお願いいたします。」
NG6:待遇・条件ばかり聞く
❌ 悪い例:
「給料はいくらですか?」
「残業はありますか?」
「有給は取れますか?」
「ボーナスはいくらですか?」
「福利厚生は?」
なぜNG?:
- お金が最優先に見える
- 働く意欲が感じられない
⭕ 改善策:
まず志望動機や貢献意欲を示してから、
条件面の確認をする
「貴社で○○という価値を提供したいと考えています。
そのために、働く環境について確認させてください。」
NG7:嘘をつく
❌ 悪い例:
実際の前職年収:500万円
申告:「前職は700万円でした」
なぜNG?:
- バレる(源泉徴収票の提出を求められる)
- 信頼を完全に失う
- 内定取り消し確実
⭕ 改善策:
正直に申告する
「前職は500万円でしたが、
市場価値は600万円であり、
今回は650万円を希望しております」
給与交渉後に内定取り消しになる5つのケース
ケース1:市場価値からかけ離れた要求
例:
- 市場価値:500万円
- 前職:450万円
- 要求:800万円(+60%)
企業の判断: 「現実を理解していない。入社後もトラブルになりそう」
対策: 市場価値の±20%以内の要求にする
ケース2:何度も交渉を繰り返す
例:
- 1回目の交渉で企業が譲歩
- さらに追加で交渉
- さらに追加で交渉
企業の判断: 「いくら譲歩しても満足しない。一緒に働けない」
対策: 交渉は1回のみ
ケース3:高圧的・横柄な態度
例: 「他社はもっと高い。御社も同じにしないと転職しない」
企業の判断: 「協調性がない。チームで働けなさそう」
対策: 謙虚かつ自信を持った態度で交渉
ケース4:内定承諾後に条件変更を要求
例: 内定承諾後「やはり年収を50万円上げてください」
企業の判断: 「合意したのに覆す。信頼できない」
対策: 内定承諾前に交渉を済ませる
ケース5:嘘が発覚
例:
- 申告:「前職は700万円」
- 実際:500万円(源泉徴収票で発覚)
企業の判断: 「嘘をついた。信用できない」
対策: 絶対に嘘をつかない
円満に断るための7つのステップ
ステップ1:辞退を決めたら即座に連絡(24時間以内)
理由:
- 企業は次の候補者を探す必要がある
- 早ければ早いほど印象が良い
- 後回しにすると連絡しづらくなる
ステップ2:まず電話で伝える
電話の流れ:
「お世話になっております。○○です。
先日内定をいただきましたが、
誠に恐縮ながら、内定を辞退させていただきたく、
ご連絡いたしました。
(理由を簡潔に)
お忙しい中、選考にお時間をいただいたにも関わらず、
このようなお返事となり、大変申し訳ございません。
改めて、メールでもご連絡させていただきます。
失礼いたします。」
所要時間: 1〜2分
ステップ3:電話後、すぐにメールを送る
メールのタイミング: 電話から30分以内
メールの内容: 前述の例文を参照
ステップ4:理由は簡潔に伝える(詳細は不要)
良い理由:
- 「他社に決めました」
- 「現職に残ることにしました」
- 「家庭の事情で転職を見送ります」
- 「条件面で折り合いがつきませんでした」
悪い理由(言ってはいけない):
- 「会社の雰囲気が合わなそう」
- 「面接官の態度が悪かった」
- 「業務内容が思っていたのと違う」
- 「口コミで悪い評判を見た」
ステップ5:感謝の気持ちを必ず伝える
必ず含める文言:
「お忙しい中、選考にお時間を割いていただき、
誠にありがとうございました。」
「貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。」
ステップ6:引き止められても覚悟を持つ
企業から: 「条件を見直しますので、再検討してください」
対応: 辞退を決めたなら、丁寧にお断りする
「お気持ちは大変ありがたいのですが、
熟考の上での決断ですので、
今回は辞退させていただきます。
ご検討いただき、誠にありがとうございました。」
ステップ7:転職エージェント経由の場合は、エージェントにも連絡
エージェントへの連絡:
件名:内定辞退のご連絡
○○様
いつもお世話になっております。
株式会社△△からいただいた内定について、
辞退させていただきたく存じます。
【理由】
他社へ入社することを決意したため
先方への辞退のご連絡をお願いできますでしょうか。
お手数をおかけしますが、
よろしくお願いいたします。
□□
企業タイプ別:交渉の成功事例と戦略
外資系IT企業(Google・Amazon等)の交渉事例
成功事例:
【状況】
・提示額:800万円
・市場価値:850万円
・他社オファー:A社900万円、B社850万円
【交渉内容】
「他社からは900万円の提示を受けていますが、
貴社を第一志望としております。
同等の条件をご検討いただけますでしょうか。」
【結果】
・最終オファー:950万円(+150万円)
成功のポイント:
- 競合オファーを提示
- データに基づく交渉
- 「第一志望」を強調
メガベンチャーの交渉事例
成功事例:
【状況】
・提示額:600万円
・前職:580万円
・市場価値:650万円
【交渉内容】
「前職では○○プロジェクトをリードし、
売上15%向上に貢献しました。
市場価値としても650万円が相場であり、
この金額を希望しております。」
【結果】
・最終オファー:650万円(+50万円)
スタートアップの交渉事例
成功事例:
【状況】
・提示額:500万円
・希望額:600万円
【交渉内容】
「給与面では600万円を希望しておりますが、
もし難しい場合は、ストックオプションでの
調整は可能でしょうか?」
【結果】
・最終オファー:550万円+ストックオプション0.5%
私の失敗談と成功談【リアル体験】
失敗談1:交渉で内定取り消しになった経験
状況:
- Web系ベンチャー企業から内定
- 提示年収:500万円
- 私の要求:650万円(+30%)
交渉の流れ:
1回目の交渉:
私「年収650万円を希望します」
企業「検討します」
→(3日後)
企業「550万円なら可能です」
2回目の交渉(ここが大失敗):
私「550万円では厳しいです。
やはり650万円でお願いできませんか?」
企業「…再度検討します」
→(2日後)
企業「申し訳ございませんが、
今回は見送らせていただきます」
何が悪かったか:
- 1回譲歩してくれたのに、さらに要求した
- 市場価値(550万円)より高額を要求した
- 企業との信頼関係を崩した
学んだこと:
- 交渉は1回のみにする
- 市場価値を事前に把握する
- 企業が譲歩したら、感謝して受け入れるか辞退するか決断する
成功談1:120万円アップで入社できた経験
状況:
- 外資系IT企業から内定
- 提示年収:650万円
- 私の要求:770万円
事前準備が完璧だった:
市場価値の調査:
- doda年収査定:720万円
- ビズリーチ:700〜800万円
- レバテックキャリア:750万円
- 平均:約730万円
前職の実績整理:
- ○○プロジェクトのリーダー(売上20%向上)
- 開発期間を40%短縮
- 5名のチームマネジメント
他社オファー:
- A社:720万円
- B社:700万円
交渉の流れ:
【メールで交渉】
「この度は内定をいただき、誠にありがとうございます。
提示いただいた年収650万円について、
再度ご検討いただけますでしょうか。
【希望年収】
770万円
【根拠】
1. 前職年収:680万円
2. 市場価値:転職エージェント3社の査定で700〜800万円
3. 他社オファー:A社720万円、B社700万円
4. 提供価値:
・前職で○○プロジェクトをリードし、売上20%向上
・開発期間40%短縮でコスト削減に貢献
・5名のチームをマネジメント
貴社を第一志望としており、
この条件でご調整いただければ、
即座に承諾させていただきます。
ご検討のほど、よろしくお願いいたします。」
【企業の回答(5日後)】
「ご希望の年収770万円で調整させていただきます。」
【私の返信】
「ご検討いただき、誠にありがとうございます。
年収770万円で承諾させていただきます。
貴社で全力で貢献させていただきます。」
成功のポイント:
- 市場価値に基づいた要求(730万円±5%)
- 具体的な実績を提示
- 他社オファーを示した
- 「第一志望」を強調
- 謙虚かつ自信を持った態度
- 1回の交渉で決着
失敗談2:内定辞退の連絡が遅れて印象悪化
状況:
- B社から内定(回答期限1週間)
- A社の結果待ち
- 連絡が遅れて2週間経過
失敗の内容:
【2週間後にようやく連絡】
私「お世話になっております。
内定を辞退させていただきます」
企業「連絡が遅すぎます。
こちらも次の候補者を探す必要があったのに。
今後、二度と応募しないでください。」
学んだこと:
- 辞退を決めたら即座に連絡する(24時間以内)
- 企業に迷惑をかけない
- 将来的なチャンスを失わない
成功談2:円満に内定辞退できた経験
状況:
- C社から内定
- 辞退を決意
- 翌日に電話+メールで連絡
対応:
電話:
私「お世話になっております。○○です。
先日内定をいただきましたが、
誠に恐縮ながら、他社へ入社することを決意し、
内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。
お忙しい中、選考にお時間をいただき、
本当にありがとうございました。
改めて、メールでもご連絡させていただきます。」
企業「承知しました。
今後のご活躍をお祈りしております。」
私「ありがとうございます。
貴社の益々のご発展をお祈りしております。
失礼いたします。」
メールも即座に送信
結果:
- 円満に辞退
- 数年後、別のポジションで再度声がかかった
学んだこと:
- 迅速な対応が重要
- 丁寧な対応が将来につながる
よくある質問(FAQ)
Q1. 給与交渉で内定取り消しになる確率は?
A. 約5〜10%です。
内訳:
- 適切な範囲内(+10〜20%):2〜3%
- 過度な要求(+30%以上):20〜30%
- 高圧的な態度:50%以上
対策: 市場価値に基づいた適切な要求をすれば、リスクは低い。
Q2. 給与交渉はメールと電話、どちらが良い?
A. メールがおすすめです。
メールのメリット:
- 記録に残る
- 冷静に伝えられる
- 相手も時間をかけて検討できる
- 根拠を整理して伝えやすい
電話のメリット:
- ニュアンスが伝わりやすい
- 即座に反応が分かる
- 誠意が伝わりやすい
おすすめ: 重要な交渉はメールで記録を残し、必要に応じて電話でフォロー。
Q3. 内定辞退を伝えるのは何日前が適切?
A. できるだけ早く、遅くとも入社予定日の2週間前まで。
理想的なタイミング:
- 辞退を決めたら即日〜3日以内
- 遅くとも1週間以内
絶対に避けるべき:
- 入社予定日の1週間前
- 入社前日
- 入社当日のドタキャン
Q4. 転職エージェント経由の場合、企業に直接連絡しても良い?
A. エージェント経由で伝えるのが基本です。
理由:
- エージェントが仲介役
- 企業との窓口はエージェント
- 直接連絡すると混乱を招く
例外: エージェントに伝えた後、企業から直接連絡が来た場合は、丁寧に対応してOK。
Q5. 複数内定をもらった場合、どう判断すべき?
A. 総合的に判断しましょう。
判断基準(優先順位順):
- やりがい・業務内容:最も重要
- 年収・給与:生活に直結
- 企業の成長性:将来性
- 働き方:QOL
- 通勤時間:毎日のストレス
- 企業文化:長く働けるか
- キャリアパス:成長できるか
決め方: 優先順位の高い項目で点数をつけ、合計点で判断。
Q6. 給与交渉で「前職の年収証明」を求められたら?
A. 提出するのが一般的ですが、断ることも可能です。
提出を求められるケース:
- 外資系企業(特に多い)
- 高年収の場合(800万円以上)
- 交渉幅が大きい場合
提出方法:
- 源泉徴収票のコピー
- 給与明細のコピー(直近3ヶ月分)
提出したくない場合:
「前職の年収は○○万円でしたが、
証明書の提出は控えさせていただきたく存じます。
転職エージェント経由でご確認いただくことは可能です。」
Q7. 内定辞退後、同じ企業に再応募できる?
A. 可能ですが、印象は悪いです。
再応募できるケース:
- 円満に辞退した場合
- 数年後(2〜3年以上)
- 辞退理由が正当な場合(家庭の事情等)
再応募が難しいケース:
- 一度承諾した後に辞退
- 企業に迷惑をかけた
- 短期間での再応募(1年以内)
Q8. 給与以外の条件(リモート勤務等)も交渉できる?
A. はい、可能です。
交渉できる条件:
- リモート勤務の頻度
- 入社日
- 配属先
- 役職・ポジション
- 福利厚生(書籍購入補助、研修費等)
交渉しやすい順:
- 入社日
- リモート勤務
- 配属先
- 年収
- 役職
まとめ:給与交渉・内定辞退で押さえるべき10のポイント
1. 給与交渉は「権利」であり、恐れる必要はない
企業も交渉されることを前提としています。適切な範囲内(+10〜20%)であれば、内定取り消しのリスクは低い(2〜3%)。
2. 市場価値に基づいた交渉をする
感覚ではなく、データに基づいて交渉する。転職サイトの年収診断、エージェントへの相談、同業他社の求人情報を活用。
3. 交渉は1回のみ、タイミングは内定直後
何度も交渉を繰り返すと、企業との信頼関係が崩れます。1回の交渉で、承諾するか辞退するか決断する。
4. 希望年収を具体的な数字で伝える
「できるだけ高く」ではなく、「年収650万円」と明確に。根拠(市場価値、前職年収、提供価値)も必ず添える。
5. 謙虚かつ自信を持った態度で臨む
高圧的でも弱気でもなく、謙虚かつ自信を持った態度で。「貴社で貢献できる自信があります」という姿勢が大切。
6. 内定辞退はできるだけ早く伝える
辞退を決めたら、即日〜3日以内に伝える。まず電話、その後メールで正式に連絡。
7. 理由は簡潔に、感謝の気持ちを必ず伝える
詳細な理由は不要。「他社に決めました」「条件面で合いませんでした」等、簡潔に。感謝の言葉を忘れずに。
8. ネガティブな理由は絶対に言わない
「雰囲気が合わない」「面接官の態度が悪い」等は言わない。将来的なチャンスを失う。
9. 複数内定時は保留・前倒しを交渉
企業Aに保留を依頼、企業Bに選考の前倒しを依頼。第一志望には正直に「他社からも内定あり」と伝える。
10. 記録を残し、次に活かす
交渉の内容、企業の反応、結果を記録。次回の転職活動に活かす。
次のステップ:納得のいく転職を実現しよう
給与交渉や内定辞退は、誰もが緊張する場面です。しかし、適切な方法で進めれば、納得のいく転職を実現できます。
今日からできること:
- 自分の市場価値を把握する
- doda年収査定(無料・3分)
- 転職エージェント3社に相談
- 同業他社の求人を調査
- 希望年収と根拠を整理する
- 市場価値データ
- 前職年収
- 提供できる価値(実績)
- 交渉の例文を準備する
- この記事の例文をカスタマイズ
- メモ帳に保存
- 複数の選択肢を持つ
- 複数企業に応募
- 内定を複数もらってから判断
- 交渉の余地を作る
1週間後にやること:
- 市場価値の把握完了
- 希望年収の決定
- 交渉の例文完成
1ヶ月後の目標:
- 複数内定獲得
- 給与交渉実施
- 納得のいく条件で入社決定
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転職活動を成功させるには、自分に合ったエージェント選びが重要です。
エンジニア転職ドットコムでは、未経験エンジニア向けに厳選した転職エージェントを徹底比較しています。年代別・職種別・地域別におすすめのサービスを紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
この記事を書いた人
はなまうよぞら
エンジニア転職で3社から内定を獲得。1社目の給与交渉では失敗し内定取り消しを経験したが、その後正しい交渉術を学び、2社目では希望通りの年収(+120万円)で入社成功。3回の転職を経て、現在はシニアエンジニアとして年収750万円。給与交渉の成功と失敗の両方を経験した立場から、実践的なアドバイスを提供。内定辞退も2回経験し、円満に断る方法を体得。エンジニア転職ドットコムを運営。
最終更新日:2025年11月19日


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