入社の月の社会保険料は、どうなる?月末入社と月初入社の違い
厚生年金と健康保険は、入社した日に加入します。保険料は月ごとにかかるため、退職日と入社日がどの月かで、その月をどこの保険で払うかが決まります。例の日付で、月ごとの加入先を示します。
このページの要点
入社した月の分から、保険料はかかる?
かかります。厚生年金は、入社した日に加入し、入社した月から保険料の対象の月に数えます。健康保険も、入社した日に加入します。 根拠
前の会社の厚生年金は、退職日の翌日に抜けます。対象の月は、抜けた日が属する月の前の月までです。 根拠
読者の疑問
月末の30日に入社したら、その月の保険料は新しい会社でかかる?
編集部
かかります。厚生年金は、加入した月から対象の月に数えるため、入社した日が月末でも、その月は新しい会社の月です。 根拠
退職日と入社日で、どの月がどこの保険になる?
月の末日に辞めて翌月1日に入社すると、間は空きません。月の途中で辞めて翌月に入社すると、辞めた月が「自分で加入」の月になります。次の表と図の日付は、すべて例です。 根拠
| 例 | 退職日 | 入社日 | 9月の加入先 | 10月の加入先 |
|---|---|---|---|---|
| 例A | 9月30日 | 10月1日 | 前の会社 | 新しい会社 |
| 例B | 9月15日 | 10月1日 | 自分で加入 | 新しい会社 |
| 例C | 9月30日 | 10月15日 | 前の会社 | 新しい会社 |
| 例D | 8月31日 | 9月30日 | 新しい会社 | 新しい会社 |
表1:退職日と入社日の例ごとの、月の加入先(厚生年金の月の数え方による。例Dは8月31日に退職し、9月30日に入社した例)
例Bの9月のように、どこの会社にも入っていない月は、国民年金と健康保険(国民健康保険か任意継続)に自分で入ります。国民年金の届け出は、原則14日以内です。 根拠
例Cのように、月の途中で入社しても、その月は新しい会社の月です。例Dのように月末に入社した月も、同じです。 根拠
同じ月に、辞めて入社したら?
入社した会社の月になります。前の会社は抜けた月の前の月まで、新しい会社は入社した月から数えるためです。 根拠
なお、厚生年金では、加入した月のうちに抜けた場合はその月を1か月に数えます。ただし、その月にさらに別の会社で加入したときは、この数え方をしません。 根拠
健康保険も、前の月から続けて入っていた人が抜けた月の分は、保険料を計算しません。 根拠
保険料は、誰が払う?給料からはいつ引かれる?
厚生年金の保険料は、会社と本人が半分ずつ払います。会社が給料から引けるのは、原則として前の月の分です。 根拠
たとえば10月に入社した場合、10月の分は、翌月に払われる給料から引かれる形です。給料の締め日と支払日によって、明細での見え方が変わるため、入社の手続きのときに会社に確かめます。
会社を辞めるときは、前の月とその月の分を、最後の給料から引けると決まっています。 根拠
引かれた保険料の額は、どこで分かる?
会社は、給料から保険料を引いたときは、引いた額を本人に知らせることになっています。給与明細などで、厚生年金と健康保険の額が載っているかを確かめます。 根拠
入社した月の分が、どの月の明細に載るかも見ておきます。載っていない月があれば、入社の月の分がいつ引かれるかを、会社の担当に聞きます。
読者の疑問
試用期間の間は、社会保険に入らない?
編集部
入ります。日本年金機構は、試用期間中でも報酬が支払われる場合は使用関係が認められるとしています。 根拠
入社までに月が空くときは、何をする?
空く月は、国民年金と、健康保険(任意継続か国民健康保険)に自分で入ります。国民年金の保険料は1か月17,920円です(令和8年度)。例Bのように1か月空くと、国民年金は17,920円です。 根拠
| 手続き | 期限 | 届け先 |
|---|---|---|
| 国民年金に入る | 14日以内 | 市区町村 |
| 任意継続(協会けんぽ)を続ける | 退職日の翌日から20日以内 | 協会けんぽ |
| 国民健康保険に入る | 14日以内 | 市区町村 |
表2:月が空くときに自分でする手続きと期限(協会けんぽの案内と法令から、このサイトが整理)
任意継続は、退職日までに続けて2か月以上加入していることが条件です。会社が払っていた分も自分で払うため、保険料は退職時の健康保険料の2倍になります(上限があります)。 根拠
空く月の数と保険料の合計は、空白期間の手続きとお金で計算できます。

空白期間の計算の結果の画面。空く月の国民年金と任意継続の保険料の合計が出ます。
入社日を決める前に、何を確かめる?
入社日を決める前に確かめること
- 退職日の翌日が、どの月に入るか(月末の退職か、月の途中か)
- 退職日の翌日から入社日までに、月の末日をまたぐか
- 月の末日をまたぐ場合、国民年金と健康保険の手続きをどこでするか
- 入社した月の分の保険料が、どの給料から引かれるか
会社に聞くときは、次の例文が使えます。
社会保険には、入社日から加入しますか。
入社した月の分の保険料は、どの月の給料から引かれますか。
次は、何をすればいい?
前の会社の源泉徴収票の受け取りと、年末調整の流れも確かめておきます。
よくある疑問
保険料の額は、ここで分かりますか
分かりません。厚生年金と健康保険の保険料は、給料をもとにした額と料率で決まるため、このサイトでは計算しません。額は、入社した会社の給与明細で確かめます。
月の途中で入社した月の国民年金は、払いますか
同じ月に国民年金から厚生年金に変わった場合、その月は変わった後の厚生年金の月とみなされます。 根拠
このページでできないこと
- 厚生年金・健康保険の保険料の額は計算しません。給料をもとにした額と料率で決まるためです。
- 健康保険組合など、会社ごとの健康保険の決まりは分かりません。
- 個別の求人や契約が、法律に合っているかは判断しません。
このページの変更(1件)
- 2026年10月26日転職の段に「応募・書類・面接」と「入社・試用期間」の2つを新しく作り、それぞれの段で読むページの一覧を加えた。応募・書類・面接の段に「ITエンジニアの職務経歴書」と「面接で条件を聞く質問」、入社・試用期間の段に「入社の月の社会保険」と「転職した年の年末調整」のページを加えた
サイト全体の変更と、数字・記載の変更は更新の記録にあります。
根拠を確かめたい方へ
本文の「根拠」は、ここにつながっています。法律や資料の文と統計の文は、公開の前に毎回、資料を取得して機械で照合しています。
加入する日と、保険料の対象の月(厚生年金保険法・健康保険法・国民年金法)
厚生年金保険法は、第九条の規定による被保険者は、適用事業所に使用されるに至つた日若しくはその使用される事業所が適用事業所となつた日又は前条の規定に該当しなくなつた日に、被保険者の資格を取得する。
とし、被保険者期間を計算する場合には、月によるものとし、被保険者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までをこれに算入する。
としています。また被保険者の資格を取得した月にその資格を喪失したときは、その月を一箇月として被保険者期間に算入する。
とし、ただし、その月に更に被保険者又は国民年金の被保険者
…の資格を取得したときは、この限りでないとしています。保険料は保険料は、被保険者期間の計算の基礎となる各月につき、徴収するものとする。
としています。
健康保険法は、被保険者は適用事業所に使用されるに至った日若しくはその使用される事業所が適用事業所となった日又は第三条第一項ただし書の規定に該当しなくなった日から、被保険者の資格を取得する。
としています。
国民年金法は、被保険者期間を計算する場合には、月によるものとし、被保険者の資格を取得した日の属する月からその資格を喪失した日の属する月の前月までをこれに算入する。
とし、被保険者の種別に変更があつた月は、変更後の種別の被保険者であつた月とみなす。同一の月において、二回以上にわたり被保険者の種別に変更があつたときは、その月は最後の種別の被保険者であつた月とみなす。
としています。
資格を失う日と、抜けた月の保険料(厚生年金保険法・健康保険法)
厚生年金保険法は、被保険者は次の各号のいずれかに該当するに至つた日の翌日
に資格を喪失するとし、その1つにその事業所又は船舶に使用されなくなつたとき。
を挙げています。
健康保険法は、被保険者は被保険者は、次の各号のいずれかに該当するに至った日の翌日
から資格を喪失するとし、その1つにその事業所に使用されなくなったとき。
を挙げています。保険料については被保険者に関する保険料額は、各月につき
…とし、前月から引き続き被保険者である者がその資格を喪失した場合においては、その月分の保険料は、算定しない。
としています。
保険料の負担と、給料から引く分(厚生年金保険法)
厚生年金保険法は、被保険者及び被保険者を使用する事業主は、それぞれ保険料の半額を負担する。
とし、事業主は報酬を支払うときに被保険者の負担すべき前月の標準報酬月額に係る保険料
(被保険者がその事業所又は船舶に使用されなくなつた場合においては、前月及びその月の標準報酬月額に係る保険料
)を報酬から控除することができるとしています。保険料を控除したときは、保険料の控除に関する計算書を作成し、その控除額を被保険者に通知しなければならない。
としています。
自分で入る国民年金・健康保険の届け出と保険料(法令・協会けんぽ・日本年金機構)
国民年金法施行規則は、届け出について当該事実があつた日から十四日以内に、次に掲げる事項を記載した届書を市町村長に提出することによつて行わなければならない。
としています。日本年金機構「国民年金保険料」:国民年金保険料の金額は、1カ月あたり17,920円です(令和8年度)。
国民健康保険法施行規則は、資格を得たときの届け出についてその者の属する世帯の世帯主は、十四日以内に
としています。
協会けんぽ「任意継続」は、加入の条件を退職日までに被保険者期間が継続して2か月以上あること
とし、申出の期限を退職日の翌日から20日以内(20日目が土日、祝日の場合は翌営業日)
としています。保険料については退職後は事業主負担分も負担することとなりますので、退職時の健康保険料の2倍となります。ただし、上限があります。
としています。
試用期間中の加入(日本年金機構)
日本年金機構は、厚生年金保険に加入している会社、工場、商店、船舶などの適用事業所に常用的に使用される(※)70歳未満の方は、国籍や性別、年金の受給の有無にかかわらず、厚生年金保険の被保険者となります。
とし、試用期間中でも報酬が支払われる場合は、使用関係が認められることとなります。
としています。
出典の一覧(URLと確認日)
- 厚生年金保険法(昭和29年法律第115号)第13条・第14条・第19条・第81条・第82条・第84条e-Gov 法令検索(デジタル庁)/https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115/確認日:2026年10月26日
- 健康保険法(大正11年法律第70号)第35条e-Gov 法令検索(デジタル庁)/https://laws.e-gov.go.jp/law/211AC0000000070/確認日:2026年10月26日
- 健康保険法(大正11年法律第70号)第36条・第37条・第38条・第156条e-Gov 法令検索(デジタル庁)/https://laws.e-gov.go.jp/law/211AC0000000070/確認日:2026年10月23日
- 国民年金法(昭和34年法律第141号)第11条・第11条の2e-Gov 法令検索(デジタル庁)/https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000141/確認日:2026年10月23日
- 国民年金法施行規則(昭和35年厚生省令第12号)第6条の2e-Gov 法令検索(デジタル庁)/https://laws.e-gov.go.jp/law/335M50000100012/確認日:2026年10月23日
- 日本年金機構「国民年金保険料」日本年金機構/https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/hokenryo/hokenryo.html/確認日:2026年10月23日
- 国民健康保険法施行規則(昭和33年厚生省令第53号)第3条e-Gov 法令検索(デジタル庁)/https://laws.e-gov.go.jp/law/333M50000100053/確認日:2026年10月23日
- 協会けんぽ「任意継続」全国健康保険協会/https://www.kyoukaikenpo.or.jp/benefit/voluntary_continuation/index.html/確認日:2026年10月23日
- 日本年金機構「適用事業所と被保険者」日本年金機構/https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/tekiyo/jigyosho/20150518.html/確認日:2026年10月11日
引用した文が今も資料に載っていることを、公開の前に毎回、資料を取得して機械で照合しています。